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認知リハビリテーション VOL.16NO.1(2011)

認知リハビリテーション VOL.16NO.1(2011)発行年月2011年9月
【内容】
認知リハビリテーションVOL.16 NO.1には、第20回認知リハビリテーション研究会での内容が収載されている。
 特別奇稿として、福澤一吉先生の教育講演「学術論文へのアプローチ」がまとめられており、研究結果や訓練の効果を論文化するのに必要な基本事項を例をあげながら解説している。論文を書く上でまず重要なことは何か。今一度立ち止まって、本論文をじっくり読んでいただきたい。
 また、一般講演のテーマは多岐にわたり、自己意識や病識の改善に焦点をあてた健忘例の認知リハ研究、急性期における認知訓練の可能性を探ろうとする論文、TBI例の長期回復に関する論文、右頭頂葉損傷例の詳細な症候分析と回復メカニズム研究、デイケアにおけるグループ展望記憶訓練に関する論文、そして、近年注目を集める発達障害のリハビリテーションに関するレビューが含まれている。
 症例に対するアプローチとその経過が分かりやすく記載されており、ぜひご一読いただき、日々の臨床にお役立ていただきたい。
【目次】
特別奇稿
学術論文へのアプローチ(福澤一吉)
レビュー
ADHDのある児童に対する認知リハビリテーション(昼田源四郎)
原著
1.脳炎後健忘症例へのアプローチ―self awarenessの向上を目指して―
 (石丸敦彦・穴水幸子・藤森秀子・坂本里佳・栗林 環・三村 將)
2.脳活動計測機器を用いた意識障害患者の認知リハビリテーション(2例)   
 (鈴木公洋・辻尾厚司・小渕恭輔・中村昌司・今井智弘)
3.記憶障害症例の長期経過―病識の改善について― 
 (中川良尚・佐野洋子・船山道隆・加藤元一郎・加藤正弘)         
4.受傷後長期間を経た外傷性脳損傷者の回復
 (小山祐見子・安本美帆子)
5.右頭頂葉皮質下出血により、道順障害、構成障害、失算、失書を呈した一例
 (田中 楓・原 寛美・村山幸照・貝梅由恵・渡部 宏幸)
6.高次脳機能障害デイケアのグループによる展望記憶訓練
 (俵あゆみ・南 千尋・新藤千夏・蜂谷敦子・納谷敦夫)

索引


高次脳機能障害Q&A 症候編

高次脳機能障害Q&A症候編河村 満 (著)発売日2011/10
【序 文】
 今年2011年はPierre Paul BrocaのLeborgne報告から,ちょうど150年目の年です.また,John Hughlings Jackson没後100年にもあたります.高次脳機能研究草分けの巨人2人に関連した年にこの本が出版されるのを心から嬉しく思います.
 この本は元々,新興医学出版社から出版されている雑誌Modern Physicianの創刊30年記念特大号(2010年1月)の企画を基に製作されました.雑誌特集の時の倍にQuestionを増やし,執筆者はおよそ80人にも上ります.
 Questionに対するAnswerは,3つに分けることにしました.すなわち,1)知っておきたい基本知識,2)少し詳しく,そして3)じっくり学ぶ・文献です.急いで項目についての知識を得たい時には1)だけ読めば十分です.1)~3)まで読みとおしても,それほど時間はかかりません.内容は高次脳機能理解のための,基礎知識・症候・トッピクスの3つの部分に分け,基礎知識とトピックスを「基礎編」,症候を「症候編」として2巻に分けました.執筆をお願いした先生方は,医学部名誉教授の大先生から私の教室の大学院生まで幅が広く,バックグラウンドも神経内科,精神神経科,リハビリテーション科の医師だけでなく,ST・OT・PTや心理の立場の先生方も多く,多彩です.しかし,これらの先生方は皆,共通して「日本神経心理学会」や「日本高次脳機能障害学会」でご活躍なさっている方々です.執筆者の専門性を第1に重視して,テーマを選択いたしましたので,どの項目もわかりやすく書けていると思います.
 ところで,Jacksonの失語に関する最初の論文をご存知でしょうか.彼が故郷のヨークからロンドンに出てきて神経疾患患者の診療に従事して3年目の1864年に若干29歳でまとめた論文です.この論文は「London Hospitalの内科および外科スタッフによる臨床講義と報告 第1巻」に載っており,「言葉の喪失(Loss of speech).それと心臓弁膜疾患,右片麻痺との関連―嗅覚欠損―ヒョレアにおける言葉の欠損―てんかんにおける動脈支配領域」という長ったらしい題名が付いています.この本は私がもっとも大切にしている蔵書の1つです.この論文には34例の失語症例の病歴と考察が書かれています.随所にBrocaが引用され,彼に対する敬意が示されていてほほえましいぐらいです.このことはあまり知られていない話です.むしろ,Jacksonは後に徐々にBrocaに対して批判的になり,彼独特の失語理論を生み出していったことのほうがずーっと有名です.
 この本は,Q & Aという形式を取っており,読むのが大変にならないように工夫しましたが,内容は実は重厚です.とくに若い,まだ初心者の読者には,最初から全体を通して読むことをお勧めします.そうすると,脳の高次脳機能についての全貌を知ることができるはずです.この本に書かれていることを参考にして経験を積み,JacksonがBroca理論と葛藤したように,この本に書かれている事実を確認し,さらに乗り越えていただくことを期待したいと思います.
 最後に,この本の企画・編集を全力で応援して下さった,新興医学出版社の岡崎真子さん,林 峰子社長に心からのお礼を申し上げたいと思います.
 2011年8月 昭和大学神経内科 河村 満
【目次】

症候編
Q1 「記憶」「記憶障害」の分類をわかりやすく教えてください.
   また,どのような病気が「記憶障害」の原因になるのでしょうか. 河村 満
Q2 私の叔父は85歳ですが,戦争体験を生き生きと語り,とても認知症とは思えませんが,
    Alzheimer病と診断されています.
   認知症の症候診断はどのようになされるのですか. 葛原茂樹
Q3 Acute dementiaの概念を教えてください. 杉本あずさ,河村 満
Q4 認知症の精神症状と行動障害の違いについて説明してください. 天野直二
Q5 Acute confusional stateについて教えてください.せん妄とは違うのですか. 福武敏夫
Q6 「遂行機能障害」と「作業記憶(working memory)障害」との関連を教えてください. 種村 純
Q7 椅子に座れない主訴の患者さんをどのように診断したらよいかを教えてください. 長谷川千洋,博野信次
Q8 「失行」はLiepmannの古典的失行が有名ですが,もう100年も前の概念で,
   古いのではないでしょうか.
   新しい失行のとらえ方を教えてください. 小早川睦貴
Q9 脳卒中で起こる失行と変性疾患で生じる失行とは違いがあるのでしょうか. 近藤正樹
Q10 「発語失行apraxia of speech」というのはどのような症状なのですか.
    診断の仕方を教えてください. 吉野眞理子
Q11 発話の「流暢性」と「非流暢性」についていくら教えていただいてもよくわかりません.
    ポイントをきちんと説明してください. 吉野眞理子
Q12 ジャルゴンの種類,症候内容についてまとめてください. 吉野眞理子
Q13 「失文法」という症状はどのようなことを指しているのでしょうか.
    訓練のポイントも教えてください. 藤田郁代
Q14 語義失語と意味記憶障害との関連を知りたいと思います.
    また,診断の仕方はどうすればよいですか. 北村伊津美,小森憲治郎
Q15 「読めない」が主訴の患者さんをどのように診断したらよいかを教えてください. 櫻井靖久
Q16 「書けない」が主訴の患者さんをどのように診断したらよいかを教えてください. 毛束真知子
Q17 純粋失読・失書の脳内機構の説には各種あると聞きました.
    どのようなものがあるのですか. 櫻井靖久
Q18 計算障害について教えてください. 古本英晴
Q19 「半盲」と「半側空間無視」とはどのように区別するのでしょうか. 南雲清美
Q20 「消去現象」と「半側空間無視」はよく合併すると思いますが,
    それらの関連について説明してください. 西川 隆
Q21 視覚性失認は「統覚型」と「連合型」に分かれると聞きますが,
    この分類は今でも認められているのでしょうか,
    そうでしたら,鑑別の仕方を教えてください. 鈴木匡子
Q22 変形視にはさまざまなタイプがあるそうですが,その詳細について,
    また機序がわかっていたら教えてください. 菊池雷太
Q23 身体部位失認は片側に起こる症状と聞きましたが,そうですか? 
    鑑別診断も含めて,症候の内容を教えてください. 鶴谷奈津子
Q24 Anton症候群など病態失認の種類にはどのようなものがあるのでしょうか. 川合圭成,河村 満
Q25 「病態失認」と「白己認知障害」との関連,診かたについて説明してください. 大東祥孝
Q26 カプグラ症候群とフレゴリの錯覚との異同を教えてください. 磯野 理
Q27 Parkinson病でカプグラ症候群が起こると聞きましたが,事実でしょうか.
    Parkinson病では他にも高次脳機能障害が起こるのでしょうか. 森めぐみ,三輪英人
Q28 「失音楽症」について教えてください. 佐藤正之
Q29 皮質聾,語聾,環境音失認の鑑別法を教えてください. 加我君孝,榎本千江子,中村雅子,新正由紀子
Q30 「痛覚失認」,「二点識別覚」などの体性感覚性高次脳機能障害について知りたいのですが. 乾 幸二,柿木隆介 
Q31 大脳内側面の症候学について教えてください. 船山道隆
Q32 脳梁の障害はどのような症候を起こすのでしょうか.
    また病因について教えてください. 緑川 晶
Q33 脳の限局性病変により,人格障害が現れることがあるのですか. 福武敏夫
Q34 大脳皮質基底核変性症(CBD)では行為障害が現れやすいと聞きますが,
    どのような症状なのですか. 望月 聡
Q35 口運び傾向(oral tendency)は,Klüver-Bucy症候群の1症状として有名ですが,
    孤立性にも発症するという報告を聞いたことがあります.
    口運び傾向の症候・責任病巣・病因について教えてください. 高橋伸佳
Q36 服が着られない主訴の患者さんをどのように診断したらよいかを教えてください. 宮澤由美
Q37 「closing-in現象」とは何ですか? 望月 聡
Q38 作話はKorsakoff症候群で有名ですが,他の病態でも生じるということを聞きました.
    作話の症候・責任病巣・病因について教えてください. 緑川 晶
Q39 脳損傷による視覚認知障害からの回復について教えてください. 小山慎一
Q40 「逆転視」とは何ですか? 福澤一吉
Q41 「街並失認」と「道順障害」の違いを具体的に説明してください. 高橋伸佳
Q42 22q11.2欠失症候群について教えてください. 稗田宗太郎
Q43 脳血管障害後に,「うつ」や「そう」が生じると思います.
    その割合や治療についてご教授ください. 加治芳明,平田幸一
Q44 「アパシー」という言葉をよく聞きますが,
    これについて教えてください. 加治芳明,平田幸一
Q45 血管性認知症の症状について教えてください.
    Alzheimer病との鑑別の要点は何ですか? 山﨑貴史,長田 乾
Q46 Alzheimer病と前頭側頭型認知症はどのように鑑別するのですか.
    臨床症状・画像診断の要点を説明してください. 福井俊哉

治療・介護編
Q47 皮質下血管性認知症の治療について最近の知見を教えてください. 冨本秀和
Q48 Alzheimer病の治療薬について教えてください. 玉岡 晃
Q49 認知症の食行動異常にはどのようなものがあるのでしょうか.
    介護についても教えてください. 杉本あずさ,河村 満 
Q50 行動障害を持つ家族にどのように接したらよいか教えてください. 橋本 衛
Q51 「失行」のリハビリテーションについて教えてください. 近藤正樹
Q52 失語症に薬は効くのでしょうか.
    効果があるとしたら,薬の投与法を具体的に教えてください. 田中 裕
Q53 「半側空間無視」の治療について教えてください. 石合純夫
Q54 「視空間性認知障害」のリハビリテーションについて教えてください. 高橋伸佳

牽引


脳損傷のリハビリテーション高次脳機能障害支援 病院から在宅へ,そしてその先へ

脳損傷のリハビリテーション高次脳機能障害支援 病院から在宅へ,そしてその先へ
発売日2011/8

【内容】
●厚労省は1998年,全国10箇所程度の医療機関を指定して「高次脳機能障害支援モデル事業」を推進した.この事業は,後天性脳損傷後の高次脳機能障害のために困難を抱えていた当事者とその家族,および支援者に大きな変化をもたらした.事業以降,高次脳機能障害に関連する書籍や学術報告,研修会などが増加したのである.この事業は現在,「高次脳機能障害支援普及事業」に引き継がれ,さらに大きく展開されている.
●しかし,後天性脳損傷者の生活の困難さは複雑で多様な問題を含んでいる.加えて必要が生じたとき即座に対応できる,きめ細かな支援が求められるが,それを単独の医療機関で行うには無理がある.当事者とその家族,施設,専門職の連携が必要になる.
●本書は,神奈川リハ病院が上記「支援モデル事業」の一環として,2000年から始めた「高次脳機能障害セミナー」をもとに執筆されたものである.一医療機関の実際をまとめたものではあるが,「脳外傷などによる高次脳機能障害」のリハに関して,他に類をみない数の症例を含み,その治療経験が詰まったものとなった.
●多職種の能力を最大限に活用し,地域の専門機関や当事者組織とも連携しながら,継続的な支援を行うことができるチームが全国に育ってくれることを願った本書は,全国のリハ・スタッフ(OT・PT・ST・臨床心理士・行政担当者)の方々に,ぜひ手にとっていただきたい一冊.
【目次】
はじめに
序章 病院からその先へ
 I 神奈川リハビリテーション病院と関連スタッフ
  1 神奈川リハビリテーション病院
  2 脳損傷病棟
  3 高次脳機能障害に関わるスタッフ
 II 当院における取り組みの実際
  1 急性期医療段階
  2 医学的リハ段階
  3 社会的リハ段階
  4 職業リハ・社会参加支援段階
 おわりに
第1章 脳外傷による障害の理解と支援
 I 医学的評価の留意点
  1 脳外傷の種類
  2 脳外傷急性期の医療情報
  3 神経画像検査
  4 神経心理学的検査
  5 患者と家族の語り
 II 障害をもつ人たち
  1 脳損傷病棟の実績
  2 小児期受傷者の長期経過
  3 小児期脳外傷の2例
 III 脳科学から見た障害
  1 びまん性の神経回路不全
  2 前頭葉と遂行機能
  3 社会的知能と気づき
 IV 気づきを促す支援
  1 気づきがある障害の場合
  2 気づきがない障害の場合
  3 知る・気づく・身につける
 おわりに
第2章 臨床心理士の取組み
 I 脳外傷後にあらわれる問題
  1 脳機能からみた前頭葉損傷の問題
  2 認知機能および行動上の問題
 II 心理アセスメント
  1 心理アセスメント
  2 脳外傷による症状をどう評価するか
  3 アセスメントの実際
  4 脳外傷の特徴
  5 軽症脳外傷の評価と対応
  6 フィードバック
 III 心理支援
  1 支援のコンセプト:「知ること」「気づくこと」「身につけること」
  2 リハビリテーションステップ
  3 個別の心理セッション
  4 グループ療法
 IV 家族支援
  1 家族の機能
  2 家族とセラピスト
  3 家族への心理教育
  4 当院における心理教育プログラム
 おわりに
第3章 理学療法士の取り組み
 I 理学療法の基本的な考え方
 II 患者像のとらえ方
  1 記憶障害
  2 注意障害
  3 遂行機能障害
  4 社会的行動障害
 III 理学療法を構成する
  1 安定
  2 身体イメージ
  3 状況把握への配慮
  4 目的への配慮
 IV ライフステージに沿った支援
  1 急性期:拘縮への対応
  2 入院時:環境不適応と通過症候群への対応
  3 入院初期:表在化する高次脳機能障害への対応
  4 入院中期:環境構造化への対応
  5 入院終期:退院前不安への対応
  6 通院期:長期支援導入の対応
  7 社会参加の時期:“離れ“と“顔出し”の対応
 おわりに
第4章 作業療法士の取り組み
 I 治療環境の構造化
  1 患者に座ってもらう位置
  2 スタッフや家族が注意すべきこと
 II 個別訓練課題
  1 どんな訓練課題が望ましいか
  2 課題を行うときの関わり方
 III 患者の集団訓練
  1 入院中の集団訓練
  2 外来での集団訓練
 おわりに
第5章 就労支援
 I 就職・復職における問題点と連続・継続的な支援の必要性
 II 外来通院による社会・認知リハビリテーション
  1 就職・復職支援に向けた基本条件
  2 地域生活状況の把握
  3 地域生活への課題
  4 地域福祉施設の活用
 III 職能科における評価・訓練
  1 個別訓練
  2 集団訓練
  3 職場内リハビリテーション
 IV 就労支援ネットワーク
  1 地域福祉施設から職業リハビリテーションへの移行
  2 職能科における職業リハビリテーション機関への移行の目安
  3 職能科における連携の実際
 おわりに
第6章 相談支援
 I 情報収集とアセスメント
  1 情報収集
  2 支援を描く
  3 専門的医療機関の活用
  4 面談を行うときの配慮
 II 社会保障制度の活用
  1 医療費負担軽減
  2 自動車保険
  3 労災保険
  4 公的年金
  5 雇用保険
  6 障害者手帳
  7 障害者自立支援法
  8 介護保険
 III 当事者への支援
  1 当事者が抱く困惑
  2 生活障害の確認と方略の検討
  3 当事者の内実
 IV 家族への支援
  1 生活に伴う負担
  2 波及していく負担
  3 一体的に行われる当事者支援と家族支援
 V 地域福祉サービスの活用
 VI おわりに
第7章 当事者団体の取り組み
 I 協働事業室
  1 体験の共有による相互支援(ピアサポート)
  2 高次能機能障害に関する生活相談(ソーシャルワーカー等との協働)
  3 情報収集と提供
  4 本人の学習・作業活動の開催(社会参加への支援)
 II 家族会の活動
  1 家族会の設立
  2 障害者団体としての出発
  3 行政への働きかけ
  4 「その他の障害」からの脱却
  5 居場所のない当事者への支援
  6 全国実態調査の実施
  7 全国組織としての取り組み
 III おわりに

索引


高次脳機能障害CD‐ROMで情報提供
高次脳機能障害CD-ROMで情報提供 渡邉 修 (著) 発売日2011/06
【内容】
●厚生労働省が「高次脳機能障害者支援モデル事業」に着手(平成13年)してから,高次脳機能障害に対する調査(どのような障害か,発症原因,障害者数,必要な支援と対応策,等々)が展開され,社会的理解も深まった.
●その結果,高次脳機能障害者の社会参加の機会も増えてきた.しかし,高次脳機能障害には,多様な症状があり,一人ひとり異なる障害像を呈する.そのために,病院でのリハビリテーションを終え,地域で生活を再開した高次脳機能障害者と向き合う行政,福祉の専門職,あるいは家族の戸惑いは大きい.なぜこのような症状を呈するのか,同じ疾患でもなぜ症状が異なるのか,どのように対応したらよいのかという戸惑いである.
●そこで,従来の「障害名」→「症状」という枠組みではなく,個々の高次脳機能障害に起因する日常生活上の問題点(日常生活場面で呈するさまざまな症状)とその対応策を列記し,必要な項目を取捨選択し,第三者へ平易に伝えるための情報提供書が必要となる.
●本書および情報提供書作成支援ツールとしてのCD-ROMは,高次脳機能障害者の社会参加に役立つ1冊.著者陣は,医師・ST・OT・PT・家族より構成.
【目次】
はじめに(渡邉 修)
 本書の構成(渡邉 修)
第1章 高次脳機能障害を“伝える”ために
 第1節 なぜ情報提供が必要なのか(渡邉 修)
  1 高次脳機能障害は人それぞれ異なります
  2 高次脳機能障害は気づかれにくい障害
  3 生活の場をすごしやすくすることが回復につながります
  4 高次脳機能障害の現れ方は場の状況によって異なります
 第2節 高次脳機能障害者の重複する障害像(渡邉 修)
  1 道順を覚えられない
  2 料理ができない
 第3節 年齢による社会環境の相違(渡邉 修)
 第4節 疾患による相違(渡邉 修)
  1 脳梗塞
  2 脳出血
  3 くも膜下出血
  4 脳外傷
  5 低酸素脳症
  6 脳腫瘍
  7 脳炎などの感染症
 第5節 “伝える”ために家族が感じること(細見みゑ)
  1 病院や施設と“自宅”では,高次脳機能障害の現れ方に違いがあること
  2 医療機関よりも“家族の声”で障害や症状が判明することも多い
  3 脳を損傷するということは,“自分の健康管理が困難になる”ということ
  4 オーダーメイドの支援を
  5 家族の介護負担感
第2章 情報提供の内容
 第1節 生活全般に関わる高次脳機能障害による症状と対応策(廣實真弓)
  記憶について
  集中力について
  計画性について
  感情や行動について
  自発性について
  コミュニケーションについて
  その他
 第2節 日常生活動作(ADL)の問題点と対応策(斎藤和夫・斎藤祐美子)
  1 従来の日常生活動作評価表
  2 運動機能
  3 日常生活動作の項目と手助けの種類
   1 食事動作は,用意された食事を咀嚼して嚥下し最後まで食べる行為を意味します
   2 トイレ動作は,下衣,下着の上げ下げ,後始末を含むトイレの行為と,尿意,便意の有無をさします
   3 乗り移り動作は,ベッドと車いす間の移動について取り上げます
   4 車いすでの室内移動は,室内での車いす移動とエレベーター利用を取り上げます.車いすをこぐこと・ブレーキや足台の操作を含みます
   5 歩行での室内移動は,室内での歩行と階段・エレベーター利用を取り上げます
   6 手洗いは,洗面台で手を洗うことと手を拭く行為をさします
   7 歯みがきは,歯ブラシに歯みがき粉をつけて,歯をみがき,口をゆすぐ行為をさします
   8 ひげ剃りは,電気カミソリでひげを剃る行為をさします
   9 化粧は,口紅やファンデーションを塗る行為を意味します
   10 上衣(肌着,上着)の更衣は,上衣(肌着,上着)を着る,脱ぐ行為を意味します
   11 下衣(肌着,ズボン)の更衣は,下衣をはく,脱ぐ行為を意味します
   12 入浴は,脱衣所で衣服の着脱,浴室への移動,体を洗う動作,体を拭く動作,浴槽への移動をさします
   13 外出は,屋外の移動とバスや電車の利用について取り上げます
第3章 情報提供の実践例
 第1節 情報提供書 作成支援ソフト(CD-ROM)活用例(渡邉 修)
  1 家族⇒行政窓口に提出する場合(地域の福祉施設のデイサービスを利用するため)
  2 病院スタッフ⇒家族にお渡しする場合(回復期病棟を退院し,在宅生活を開始するにあたり)
 第2節 問診表(廣實真弓)
  問診表を実施する目的
  問診表の活用例
第4章 付録
 第1節 高次脳機能障害の概要(渡邉 修)
  1 主に左右の前頭葉損傷の症状として,注意障害と遂行機能障害があります
  2 主に左大脳半球の損傷によってみられやすい症状に,失語症,失行症,失算があります
  3 主に右大脳半球の損傷によってみられやすい症状に,左半側空間無視,左半側身体失認,地誌的障害,着衣失行があります
  4 その他
 第2節 高次脳機能障害へのアプローチ(渡邉 修)
  1 記憶障害へのアプローチ
  2 注意障害へのアプローチ
  3 行動と感情の障害へのアプローチ
 第3節 高次脳機能障害関連団体リスト(細見みゑ)
 第4節 情報提供書 作成支援ソフト(CD-ROM)取扱説明書
  1 はじめに
  2 利用規定と注意事項
  3 動作条件
  4 インストール(ソフトのセットアップ)手順
  5 ソフトの起動と終了
  6 各画面の名称と機能
  7 ソフトの使い方1:情報提供書の作成方法
  8 ソフトの使い方2:以前に保存した情報提供書を読み込む,変更する
  9 ソフトの使い方3:作成した情報提供書の文面を修正する,追加する
  10 本ソフトについてのお問い合わせ先

 COLUMN
  ・メモを使いこなせる人(渡邉 修)
  ・記憶障害(廣實真弓)
  ・記憶障害のある人の服薬管理の例(廣實真弓)
  ・記憶障害のある人に渡すメモの作り方(廣實真弓)
  ・記憶障害のある人のスケジュール表の作り方(廣實真弓)
  ・記憶障害のある人に役立つグッズ(廣實真弓)
  ・「自分で計画を立てる」ための援助(廣實真弓)
  ・「自分で問題解決をする」ための援助(廣實真弓)
  ・環境調整とは(渡邉 修)
  ・病識の低下(渡邉 修)

索引

写真と症例でわかる小児の高次脳機能障害リハビリテーション実践ガイドブック
写真と症例でわかる小児の高次脳機能障害リハビリテーション実践ガイドブック
栗原まな/著 発行年月2011年4月
【内容】
小児の高次脳機能障害リハビリテーションについて,著者施設での実践内容を写真と症例をふんだんに用いて詳述.リハビリスタッフ・ご家族・リハビリ医必携!
【序文】
著者が20年来勤務している神奈川リハビリテーション病院では,10年ほど前から小児の後天性脳損傷のリハビリテーションに力を入れている.最近になって私たちの仕事の様子があちこちに伝わるようになり,各地から後遺症に対するリハビリテーションを希望して受診する子どもが増えているが,本来リハビリテーションは生活の基盤となる土地で行われるべきものであり,遠くから神奈川に来なくてもリハビリテーションが受けられるようになって欲しいと思っている.
 後天性脳損傷のリハビリテーションのキーポイントは「高次脳機能障害への対応」と「家族支援」である.この2点については,脳性麻痺や自閉症など生まれつきの障害の場合とは実践の仕方が多少異なっている.すなわちこの2点の実践法を学べば,脳性麻痺や自閉症に対するリハビリテーションと同じように,わが国のどこででも後天性脳損傷のリハビリテーションが行えるのである.そういった想いから,著者は高次脳機能障害に対する2冊のリハビリテーションの本「小児の高次脳機能障害」「わかりやすい小児の高次脳機能障害対応マニュアル」を書き,診断と治療社のご厚意で出版させていただいた.
 第3弾となる本書では,前2冊をより具体化し,リハビリテーションスタッフが実際にどのようなことを行っているかということについて記した.高次脳機能障害に対するリハビリテーションとは,学校や家庭で毎日過ごすなかで継続して行い,一歩ずつ成果を得ていくものである.高次脳機能障害のリハビリテーションは「専門スタッフが行う特殊なリハビリテーション」と思われているが,本書を読んでいただくと,それらが決して特殊で難しいものではなく,日常生活のなかで普通に行えるものであることがおわかりいただけるであろう.高次脳機能障害をもった子どもたちの役に立つと嬉しい.
2011年3月
栗原 まな
【目次】
Contents
序文
   I   このようなケースを知っていますか 
    症例1    インフルエンザ脳症後の知的障害・高次脳機能障害をもつ8歳女児.
      3回のリハビリテーション入院を通して家族が子どもの障害を認識し,
      学校環境の整備へつなげた例.  
    症例2    急性脳症後の高次脳機能障害に対して,
      通常学級での教育を最大限継続した13歳男児.  
    症例3    就学前に適切な評価ができ,
      就学に役立てることができた急性脳症後の6歳女児.  
    症例4    知的障害は軽度だが,
      高次脳機能障害が高度な急性脳症後の18歳男子.  
    症例5    高次脳機能障害に対する適切な対応により,
      良好な学校生活に戻れた低酸素性脳症後の10歳男児.  
    症例6    1歳時に脳外傷を受傷し,
      就学後に高次脳機能障害が明らかになった9歳女児.  
    症例7    長期フォローを通して就職に結びつけることができた
      脳外傷後の19歳女子. 
    症例8    教育委員会における高次脳機能障害の講習会をきっかけに
      発見された,軽症脳外傷後の高次脳機能障害をもつ7歳女児. 
    症例9    脳血管障害後の高次脳機能障害に対する入院リハビリテーションを
      通して,早期に障害を受容し前籍校へ復学できた13歳女児. 
    症例10    正しい評価により順調な学校生活が得られた
      脳腫瘍手術後の8歳女児.  
    症例11    発達障害に対して後天性高次脳機能障害と同じ
      リハビリテーションを行った8歳女児. 
II   高次脳機能障害とはどんな障害でどのように発見されますか  
    A    高次脳機能障害とは  
    B    疾患別の特徴  
    C    高次脳機能障害の診断  
 III   「後天性高次脳機能障害」への対応に応用できる
      「発達障害」対応プログラム  
    A    なぜ後天性高次脳機能障害と発達障害を一緒に考えていくのか  
    B    発達障害のなかで高次脳機能障害と共通点がみられるもの  
    C    小児の高次脳機能障害の実態調査 
    D    既存の特別支援教育プログラムに重ね合わせた
      高次脳機能障害プログラム   
    症例1    家庭-学校-病院の連携を強化することで
      問題を改善した発達障害の8歳男児.  
    症例2    学校・家庭生活のなかで行動療法を続けることにより
      成長しているアスペルガー症候群の12歳男児. 
    症例3    ADHDの症状が改善した後にLDがみえてきた10歳男児.  
IV   日常生活のなかで実際に取り入れてみましょう  

   V   高次脳機能障害のリハビリテーション  
    A    リハビリテーションにおけるリハビリテーションスタッフの役割  
    B    症状別の対応 
索引


作業療法学全書 第8巻

作業療法学全書 第8巻発行年月2011年4月
【内容】
本シリーズは,日本作業療法士協会が監修する作業療法士養成のための教科書であり,わが国初のオリジナルテキストとして刊行以来,全国の作業療法士養成校で使用されてきた.学生に,基本的かつ時代の求める知識と技術を伝えるための改訂第3版.
第8巻では,作業療法士が高次脳機能障害のある人々を支援するために必要とされる知識と技術を一冊にまとめた.
障害の分類から画像の見方,評価の際に必要となる検査について概説し,さらに高次脳機能障害によってもたらされる多様な症状に対する評価と介入の実際を多くの症例とともにわかりやすく紹介することで,理解を深めることができる構成となっている.
【目次】
改訂第3版の発刊にあたって
改訂第3版の編集にあたって
「作業治療学5 高次脳機能障害」の編集にあたって
編集者・執筆者一覧
第1章 高次脳機能障害と作業療法(渕 雅子)
I.はじめに
II.高次脳機能障害とは――その歴史的背景
 1.神経心理学
 2.認知心理学
III.高次脳機能障害のリハビリテーション
 1.リハビリテーションの原理
  1-1 機能回復
  1-2 機能的代償,行動学的補償
  1-3 支援
IV.高次脳機能障害と作業療法
V.作業療法の効果
 1.実験的研究
 2.記述的研究
VI.まとめ

第2章 高次脳機能障害の分類と類型(種村留美)
I.はじめに
II.高次脳機能障害とは
III.失行症と動作の抑制障害
 1.失行症
  1-1 観念運動失行
  1-2 観念失行
  1-3 肢節運動失行(limb-kinetic apraxia)
  1-4 脳梁失行
 2.構成失行(constructional apraxia)
 3.着衣失行(dressing apraxia)
 4.前頭葉性動作障害
  4-1 動作の抑制障害
  4-2 被影響性行動の障害
  4-3 手の行為の抑制障害
  4-4 離断症候群
IV.視覚認知の障害
 1.物体・画像の認知障害
  1-1 感覚レベルの障害
  1-2 統覚型視覚失認(知覚レベルの障害)
  1-3 連合型視覚失認(視覚認知の障害)
  1-4 視覚失語(視覚呼称の障害)
 2.色彩認知の障害
  2-1 中枢性色盲(中枢性色覚障害)
  2-2 色彩失認(色彩認知の障害)
  2-3 色彩失名詞(色名呼称の障害)
 3.相貌認知の障害
 4.視覚認知の機能系
V.左角回における感覚情報の統合
 1.Gerstmann症候群
 2.失読失書
 3.非古典的純粋失読
 4.触覚失認
VI.視空間失認
 1.半側空間無視
  1-1 半側無視の出現メカニズム
  1-2 半側無視に関連した空間認知の機能系
 2.そのほかの空間認知障害
VII.聴覚の障害
 1.皮質聾
 2.聴覚失認および純粋語聾
VIII.記憶障害
 1.記憶障害とは
 2.記憶障害の原因
 3.記憶障害の分類
  3-1 陳述記憶と手続き記憶
  3-2 意味記憶とエピソード記憶
  3-3 顕在記憶と潜在記憶
  3-4 知覚プライミング
  3-5 時間的側面からの分類
 4.情報処理段階のモデル
  4-1 注意
  4-2 符号化(記銘)
  4-3 貯蔵
  4-4 想起(検索)
 5.記憶の機能系
IX.注意の障害
 1.覚醒度の障害
 2.注意の持続性の障害
 3.注意の選択性の障害
 4.注意の分配の障害
 5.処理速度の障害
 6.注意の機能系
X.前頭葉機能の障害
 1.行動制御のメカニズム
 2.ワーキングメモリーの障害
 3.遂行機能の障害
 4.社会的行動障害
  4-1 発動性の障害
  4-2 情動障害
  4-3 行動障害
  4-4 挿話性脱制御症候群
  4-5 前頭葉性社会行動障害
  4-6 獲得性社会病質と身体的マーカー仮説
  4-7 右半球損傷例にみられる行動障害
 5.前頭葉関連の機能系
 6.前頭連合野による高次脳機能の統合

第3章 脳損傷との関連とその画像の見方(早川裕子)
I.はじめに
II.脳画像を見る前に
 1.自分が行った評価や介入との関係を考える
 2.「実現」「機能」「形態」の三つの水準を意識する
  2-1 障害として知覚できる実現水準
  2-2 機能水準と形態水準
  2-3 症例を解釈するときに
  2-4 機能水準の仮説のある介入を
 3.基本的な知識は身につけておく
III.自験例
 1.症例の情報
 2.日常生活や訓練場面の観察
 3.これまでの情報・観察から予測したこと
 4.症例の脳画像
 5.障害の捉え方の修正
 6.介入
 7.この症例を振り返って
IV.おわりに

第4章 評価と介入の実践過程(渕 雅子)
I.高次脳機能障害に対する作業療法実践過程の概要
II.作業療法実践課程の実際
 1.対象者とその受け入れ
 2.評価過程
  2-1 評価の目的
  2-2 評価の概要
  2-3 評価の実際
  2-4 総合判断・評価のまとめ
 3.目標設定・方針決定
 4.介入過程
  4-1 介入の概要
  4-2 作業療法介入の実際
  4-3 インフォームドコンセント
  4-4 経過記録
 5.成果の検討と目標・方針の更新
 6.終了
 7.おわりに

第5章 機能障害別アプローチの実際
I.認知の障害
 1.視覚失認(鈴木孝治)
  1-1 障害像
  1-2 評価と目標設定
  1-3 治療・訓練・指導・援助
  1-4 症例
 2.半側空間無視(太田久晶)
  2-1 障害像
  2-2 評価と目標設定
  2-3 治療・訓練・指導・援助
  2-4 症例
 3.視空間認知の障害(鈴木雅晴)
  3-1 障害像
  3-2 評価
  3-3 目標設定
  3-4 治療介入
  3-5 症例
 4.身体失認(能登真一)
  4-1 障害像
  4-2 評価と目標設定
  4-3 治療・訓練・指導・援助
  4-4 症例
 5.地誌的失認(三井 忍)
  5-1 障害像
  5-2 評価
  5-3 目標設定と作業療法介入
  5-4 症例
II.行為の障害
 1.失行症(坂本安令)
  1-1 障害像
  1-2 評価と目標設定
  1-3 治療・訓練・指導・援助―失行症の治療介入の視点
  1-4 症例
 2.前頭葉性行為障害(林 克樹)
  2-1 障害像
  2-2 評価と目標設定
  2-3 目標設定
  2-4 治療・訓練・指導・援助
  2-5 症例
  2-6 まとめ
III.遂行機能障害(佐野恭子)
 1.障害像
  1-1 定義
  1-2 障害部位との関連
 2.評価と目標設定
  2-1 評価
  2-2 目標設定
 3.治療・訓練・指導・援助
  3-1 機能的訓練
  3-2 日常生活訓練と環境調整
 4.症例
  4-1 問題点
  4-2 作業療法目標とプログラム
  4-3 経過
  4-4 課題
IV.注意障害(酒井 浩)
 1.障害像
  1-1 はじめに
  1-2 注意(障害)の分類
 2.評価と目標設定
  2-1 統合的検査バッテリー(標準注意検査法;CAT)
  2-2 古典的評価
 3.治療・訓練・指導・援助
  3-1 認知リハビリテーションにおける治療戦略
  3-2 作業療法における介入方法
 4.症例
  4-1 基本情報
  4-2 問題点
  4-3 評価結果
  4-4 治療理論
  4-5 治療方法
  4-6 効果
  4-7 留意点
V.記憶障害(坂本一世,水品朋子)
 1.記憶の分類と記憶障害の特徴
  1-1 時間軸による分類
  1-2 内容による分類
 2.記憶障害と病変部位
 3.記憶障害の評価
  3-1 他の高次脳機能障害との鑑別
  3-2 神経心理学的検査など
  3-3 場面を利用した,行動観察による評価
  3-4 生活障害の評価
  3-5 目標設定
 4.記憶障害の訓練・指導・援助
  4-1 領域特異的知識の獲得
  4-2 外的補助具の利用
  4-3 学習法の工夫や内的ストラテジーの利用
  4-4 環境調整
  4-5 心理的援助と家族支援
  4-6 グループ訓練
 5.症例
  5-1 基本的情報
  5-2 評価と結果
  5-3 治療
VI.失語症(種村留美)
 1.障害像
  1-1 言語の脳領域
  1-2 失語症の症候群
  1-3 失読症と失書症の症候群
 2.評価と目標設定
  2-1 言語症状の評価
  2-2 コミュニケーション機能の評価
 3.治療・訓練・指導・援助
  3-1 失語症言語機能の改善と予後
  3-2 急性期における対策
  3-3 言語モダリティ別成績に基づく訓練法の組み立て
  3-4 言語知識別の訓練法
  3-5 重症度別の言語訓練の組み立て
  3-6 集団訓練・自習
  3-7 コミュニケーションの治療
  3-8 適応拡大への援助のポイント
 4.症例:漢字音読・書称による呼称訓練例
VII.社会的行動障害(石井文康,山中武彦)
 1.行動障害,情動障害
  1-1 発動性欠如
  1-2 脱抑制
  1-3 前頭葉性行動障害と遂行機能障害
  1-4 感情・情動変化
  1-5 常同行動
  1-6 その他
 2.症例:発動性欠如に対する作業療法
 3.症例:前頭葉病変の行動障害に対する作業療法
  3-1 術前所見
  3-2 術後(1週)経過所見
  3-3 経過
  3-4 認知リハビリテーション
  3-5 リハビリテーション終了後所見

第6章 社会支援と作業療法(野々垣睦美)
I.高次脳機能障害者を取り巻く社会状況
 1.見えにくい障害
 2.支援が途切れ,制度の谷間に落ちやすい
 3.高次脳機能障害の診断基準
II.高次脳機能障害者に関わる支援制度
 1.福祉サービスに関連する制度
  1-1 障害者福祉法と障害者手帳
  1-2 介護保険制度
  1-3 障害者自立支援法
 2.経済的保障に関連する制度
 3.権利擁護
III.社会支援の実際と作業療法士の関わり
 1.在宅生活の支援(医療段階から地域生活移行~初期段階)
 2.社会参加の支援(地域生活移行~初期段階から地域生活維持段階)

キーワード説明
索引


高次脳機能障害ポケットマニュアル第2版

高次脳機能障害ポケットマニュアル第2版
【内容】
●高次脳機能障害診療のレベルアップと変容に伴い改訂した第2版!
●高次脳機能障害の理解からリハビリテーションのノウハウまでを,豊富な図表をもとに,懇切に紹介.
●どのようにリハビリテーションを実践・援助したら良いのか.本書では実践的内容を簡潔・丁寧に示している.
【目次】
第2版「発行に寄せて」
 「第1版」まえがき
1 高次脳機能障害とは何か
 1-基本的概念
 2-失語・失行・失認との関係
 3-今日的重要性
 4-リハビリテーション医療現場で対応する意義
2 高次脳機能障害の病態と原因
 1-原因疾患と主な症状
 2-脳血管障害による高次脳機能障害
 3-頭部外傷による高次脳機能障害
3 高次脳機能障害の評価
 1-高次脳機能障害の評価手順
 2-評価項目(検査方法)の選択の仕方
 3-なぜ神経心理検査を網羅しないといけないのか
 4-神経心理検査を実施するうえでの心得
4 高次脳機能障害に対するリハビリテーションの骨子
 1-リハビリテーションの考え方
 2-リハビリテーションストラテジーの実際
5 高次脳機能障害のリハビリテーション
 1-記憶障害のリハビリテーション
 2-遂行機能障害のリハビリテーション
 3-注意障害のリハビリテーション
 4-コミュニケーション障害のリハビリテーション
 5-失行のリハビリテーション
 6-ゲルストマン症候群のリハビリテーション
 7-半側空間無視のリハビリテーション
 8-地誌的障害のリハビリテーション
 9-失認のリハビリテーション
6 チームアプローチの実際
 1-医師の役割
 2-作業療法士の役割
 3-言語聴覚士の役割
 4-心理士の役割
 5-理学療法士の役割
 6-看護師の役割
 7-医療ソーシャルワーカーの役割
 8-在宅ケア・訪問リハビリテーションにおけるチームアプローチ
7 就労に向けたリハビリテーション
 1-医療サイドからの就労援助
 2-職業リハビリテーションの実際
 3-一般就労と福祉的就労
8 社会・家庭生活上の課題と対応
 1-社会的行動障害と適応障害
 2-社会的課題への対応方法
 3-グループ訓練による援助方法
9 社会福祉制度の利用
 1-高次脳機能障害に利用できる現行の福祉制度
 2-経済保障制度-障害年金制度など

索引


icon icon 前頭葉性認知障害をもつ人の談話分析 発行年月2011年2月 濱村真理/著
【内容】
「目に見えない障害」と呼ばれる前頭葉損傷に伴う認知障害の実態を,「対人社会的不適切性」として,その発言・行動が生じているコンテクストに根拠を求めつつ明らかにするとともに,リハビリ開始から改善に至る患者とのコミュニケーション記録を詳細に分析し,談話分析や相互行為論のパラダイムにおいて,「自己認識」や「主体性」の問題を論考.さらに,認知障害をもつ人と理解しあう上での認識・態度の在り方を提唱する.
【目次】
ま え が き
第1 章 序 論
1.1 問題意識と研究目的
1.1.1 認知障害概説
1.1.2 認知障害者の主体性、不適切性の問題
1.1.3 研究目的
1.2 先行研究の概観と課題
1.2.1 脳損傷を受けた人の談話研究
1.2.2 前頭葉性認知障害をもつ人の会話の研究
1.2.3 包括的な質的研究の必要性
1.3 本書の構成
第2 章 研究方法と枠組み
2.1 談話分析の諸理論
2.1.1 折衷的談話分析(Schiffrin 1994 )
2.1.2 テクスト言語学
2.1.3 Goffman の相互行為論
2.1.4 包括的談話分析(Labov and Fanshel 1977 )
2.1.5 相互行為の社会言語学
2.2 分析概念
2.2.1 会話のシークエンスと対人的形式に関する概念
2.2.2 テクスト性の概念
2.2.3 Goffman の相互行為と自己に関する概念
2.3 不適切性をめぐる問題
2.3.1 操作的定義と指標
2.3.2 原因認定の基準
2.3.3 談話資料および参与者の特徴
2.4 会話データ収集
2.4.1 調査協力者
2.4.2 収集・処理法
第3 章 対象者の認知障害
3.1 前頭葉症候群概説
3.1.1 解剖生理学的特徴
3.1.2 遂行機能
3.1.3 デフォールト・モードの抑制(状況適応)
3.1.4 対人社会性
3.2 機能形式の障害
3.2.1 抑制障害
3.2.2 注意焦点化・維持障害
3.2.3 固着
3.2.4 照合・写像障害
3.2.5 機能形式としてくくる意義
3.3 認知障害初期評価とプロフィール
3.3.1 現病歴と神経心理学的所見
3.3.2 医学的治療とリハビリテーション
3.3.3 個人史・プロフィール
3.3.4 認知障害初期評価
第4 章 認知障害と談話の不適切性の分析
4.1 分析法
4.1.1 分析項目
4.1.2 文字化の記号
4.2 抑制障害の影響下で
4.2.1 質問に答えず脱線する
4.3 注意障害の影響下で
4.3.1 相手に自らの咎めを負わせ、コミュニケーションを破綻させる
4.3.2 コミュニケーションを破綻させうる不適切性
4.4 固着障害の影響下で 160
4.4.1 おきまりのトピックに回帰する
4.4.2 無関連なトピックへの固執
4.4.3 ステレオタイプ的発言
4.5 照合障害の影響下で
4.5.1 フレイムの変化に合わせられない
4.5.2 間違った答で相手を誤解させたことに気付かない
4.5.3 言外の意味を察せない
4.5.4 相手の知識の想定を誤る
4.5.5 重大な自己誤認
4.5.6 自己についての時間的記憶の誤り
4.5.7 病識の低下
4.6 限定的相互行為のまとめ
4.6.1 認知機能形式障害と対応する不適切性
4.6.2 会話の規則、テクスト性に関して
4.6.3 相互行為概念、主体性の認定に関して
4.6.4 方略と対応策
4.6.5 不適切とされる要因
第5 章 認知リハビリテーション後の変化
5.1 認知機能の変化
5.1.1 認知リハビリテーションの概要と検査結果
5.1.2 認知機能と日常生活能力の総合評価
5.2 認知機能と会話の改善
5.2.1 トピックの変化やフィードバックに対応
5.2.2 補修作業と印象管理充足
5.2.3 速い展開に対応、表敬充足
5.2.4 自己の能力と相手の期待を理解
5.3 談話と行動に基づく残存障害の評価
5.3.1 残存する照合障害と自己認識ないし社会性の問題
5.3.2 時間の前後関係と現状を誤認
5.3.3 自己の統括的認識の低下(残存障害に関して)
5.3.4 自己の統括的認識の低下(将来の問題解決に関して)
5.3.5 自己の行動の帰結への配慮低下
5.3.6 社会的役割や義務への配慮低下
5.3.7 心理的解釈の扱い
5.4 まとめ
5.4.1 認知機能形式障害と対応する不適切性の変化
5.4.2 相互行為儀礼、状況への対応の改善
5.4.3 自己認識と「いまここ」を超える行動の問題
5.4.4 談話分析で説明可能となる障害の社会文化的解釈
5.4.5 コミュニケーションを破綻させうる不適切性の改善
5.4.6 主体性の認定と相互行為の拡大
第6 章 改善後の相互行為の分析
6.1 セクション1―会話から訓練フレイムへ
6.1.1 相互行為儀礼の適用
6.1.2 障害の影響が疑われる
6.1.3 直截な反論
6.1.4 主体性の理解を格下げされる
6.2 セクション2―療法士による傍受
6.2.1 療法士の驚き
6.2.2 判断力を傍受
6.3 セクション3―直截さと撞着
6.3.1 見落としを認める
6.3.2 前職への撞着
6.3.3 面目をつぶされても
6.3.4 状況誤認のまま
6.4 セクション4―自負を砕かれて
6.4.1 「働きすぎて脳卒中になった」
6.4.2 動揺と弱音
6.4.3 訓練フレイムに留まる
6.5 セクション5―柔軟な認識転換
6.5.1 自己の客観視
6.5.2 共感に基づき相互行為儀礼復活
6.6 セクション6―社会的感情に囚われる療法士
6.6.1 「元通りにはならない」
6.6.2 その場しのぎ
6.6.3 「治ると言ってほしい」
6.6.4 矛盾を突かれての保身
6.6.5 言語ゲーム的相互行為から遁走
6.7 まとめ
6.7.1 ディスコミュニケーションから発展的相互行為へ
6.7.2 主体性の理解の転換が相互行為に与える影響
6.7.3 社会的感情が喚起されないことの効果
6.7.4 認知障害者との相互行為を支えるもの
第7 章 結 論
7.1 要約
7.2 認知障害者との関わりへの示唆
7.3 今後の課題
謝 辞
参考文献
資 料
索 引

icon icon

高次脳機能障害とともに 制度の谷間から声をあげた10年の軌跡
発行年月2011年1月

【内容】
2000年の設立以来、日本脳外傷友の会は当事者家族たちのネットワークを築き、高次脳機能障害への理解を拡げ、行政への要求にもねばり強く取り組んできました。
本書では、高次脳機能障害と向きあってきた当事者・家族・医師・支援者らがこの10年を振り返り、さらに将来にむけての課題について考えます。
【目次】
第1章 母は強くたくましく
第2章 お父さんたちのがんばり
第3章 当事者からの声
第4章 さまざまな立場の支援者からみた高次脳機能障害
第5章 社会に支えられて
第6章 ともに手を組んで―他団体からのエール
第7章 今日を明日につなぐために
索 引


icon icon それでも脳は学習する 発行年月2011年2月25日山田規畝子/著
【内容】
瀕死の出血から5年。苦しい後遺症にもめげず、「日々の暮らしこそ最高のリハビリ!」と語る著者。高次脳機能障害者の暮らしと、回復を続ける脳の驚くべき力とは? ベストセラー『壊れた脳 生存する知』、姉妹編!

索引



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臨床家のための高次脳機能のみかた発行年月2011年1月
【内容】
(序文より抜粋)
高次脳機能に関わっているのは大脳の連合野と辺縁系,すなわち大脳の皮質の大部分と,間脳と中脳の一部です.ヒトでは中脳.間脳.大脳が中枢神経系の85%を占めているので,中枢神経系の大半が高次脳機能に関わっています.従って神経疾患では高頻度に高次脳機能が冒されます.臨床家においては一般に認知機能の評価は難しいものとしてとかく敬遠されてきました.しかし脳血管障害や神経変性疾患の診療の上で,神経学的評価とならんで,認知機能を適切に評価していくことは,診断ばかりではなく,治療,リハビリテーション,介護の点においても必須なものです.特に認知症の診療において認知障害の評価は中核であり,症候学の中心でもあり,これを欠くわけにはいかないのです.
 これまでにも多くの良質の神経心理学の教科書が存在していましたが,ほとんどが専門的,あるいは理論的で,臨床家に薦められるものは多くありませんでした.脳損傷は局所性脳損傷とびまん性脳損傷あるいは多巣性脳損傷に大きく分けることができます.脳血管障害は前者の代表的原因で,言語のような単一の認知ドメインの障害,すなわち失語症をもたらし,アルツハイマー病のような神経変性疾患は後者の代表的原因で,2つ以上の認知ドメインの障害,すなわち認知症をもたらします.これまでの神経心理学の教科書は局所損傷による単一の認知ドメインについての記述がほとんどで,認知症に多くの紙面を割いたものはほとんどありませんでした.一方,認知症の教科書も増えていますが,局所症候から説いて認知障害の評価を述べるものはありませんでした.認知症,すなわち2つ以上の認知ドメインの障害を理解するためには,それよりも簡単な単一ドメインの障害から始めないと,難しいものがさらに難しくなるのです.そのような時に出会ったのが, Hodges先生の著したこの入門書です.この本では局所損傷による症候と神経変性疾患による認知症の両方が実にうまく解説されています.
 私は研究室に所属している学生たちにこの本で勉強をするように薦めていました.Hodges先生については,かつて私の部下であった池田学先生(現・熊本大学教授)の留学先でもあり,前頭側頭型認知症や一過性全健忘などに関する多くの論文でもかつてから存じ上げていました.たまたま機会があってHodges先生を私たちの研究室にセミナーなどのためにお招きすることになりました.そのときに印象に残ったのは,認知障害に対する考え方や診察法が私のそれらと非常に近いということでした.たぶん彼我の進んできた道程が似通っていたからでしょう.その後に,大学院学生や博士研究員の中からこの本を翻訳したい,できればまとめて出版したい,ついては監訳をしてほしいという声があがりました.そこで私はHodges先生に連絡をとり,さらに新興医学出版社に出版を依頼したというわけです.このような経緯を説明するのは,この訳書の出版が出版社からの依頼ではなく,私からの発案でもなく,初学者から起こったということを強調しておきたいからです.
【目次】
第1章 散在性認知機能
 Ⅰ.一般的な理論の枠組み
 Ⅱ.覚醒と注意
 Ⅲ.記憶
 Ⅳ.高次の認知機能、人格と行動
第2章 せん妄と認知症
 Ⅰ.せん妄
 Ⅱ.認知症
 Ⅲ.せん妄と認知症の鑑別診断
第3章 認知機能の局在
 Ⅰ.言語
 Ⅱ.失語症
 Ⅲ.読みの障害-失読
 Ⅳ.書きの障害-失書
 Ⅴ.計算障害の症候群
 Ⅵ.行為の障害-失行
 Ⅶ.右半球に特化した機能の障害
 Ⅷ.色覚異常・色彩失認・色名呼称障害
第4章 認知的および神経心理学的病歴聴取、身体診察のコツ
 Ⅰ.患者の面接
 Ⅱ.情報提供者の面接
 Ⅲ.家族歴
 Ⅳ.既往歴
 Ⅴ.アルコール摂取
 Ⅵ.身体診察のコツ
第5章 ベッドサイドでの認知機能評価
 Ⅰ.全般的な観察
 Ⅱ.見当識と注意
 Ⅲ.エピソード記憶
 Ⅳ.意味記憶
 Ⅴ.前頭葉性の遂行機能
 Ⅵ.優位(左)半球の機能
 Ⅶ.右半球の機能
第6章 標準化された心理検査:その利用と誤用
 Ⅰ.Mini-Mental State Examination (MMSE)  
 Ⅱ.Information ? Memory ? Concentration (IMC) Test
 Ⅲ.Hodgkinson Mental Test 
 Ⅳ.Mattis Dementia Rating Scale (DRS)  
 Ⅴ.Cambridge Cognitive Examination(CAMCOG) 
 Ⅵ.Alzheimer's Disease Assessment Scale (ADAS) 
第7章 Addenbrooke's Cognitive Examination改訂版と補足検査
 ACE-R UK版
 ACE-R UK版の手引書
 Ⅰ.基礎となるデータ
 Ⅱ.特定の症例についての付加的な検査
第8章 症例提示
 症例 1.軽度認知障害
 症例 2.早期アルツハイマー病
 症例 3.中等度アルツハイマー病
 症例 4.うつ病性仮性認知症
 症例 5.行動障害型前頭側頭型認知症
 症例 6.進行性非流暢性失語症
 症例 7.意味性認知症
 症例 8.進行性の相貌失認と人格変容(右側頭葉優位の前頭側頭型認知症)
 症例 9.大脳皮質基底核変性症
 症例 10.進行性核上性麻痺
 症例 11.レビー小体型認知症
 症例 12.視覚型アルツハイマー病(後部皮質萎縮)
 症例 13.ハンチントン病
 症例 14.健忘性脳卒中:両側視床梗塞
 症例 15.一過性てんかん性健忘
補遺 神経心理学的検査
 The Autobiographical Memory Interview(AMI)
 BADS遂行機能障害症候群の行動評価
 BIT行動性無視検査
 The Boston Naming Test(BNT)
 California Verbal Learning Test(CVLTとCVLT-Ⅱ)
 Cambridge Neuropsychological Test Automated Battery(CANTAB)
 Cambridge Semantic Memory Test Battery
 Cognitive Estimates Test
 Delis-Kaplan Executive Function System(D-KEFS)
 数唱
 Doors and People Test
 The Graded Naming Test(GNT)
 Hayling and Brixton Test
 Judgement of Line Orientation Test(JLO)
 The National Adult Reading Test:Second Edition(NART)
 Paced Auditory Serial Addition Test(PASAT)
 Pyramids and Palm Trees Test
 レーヴン色彩マトリックス検査
 Recognition Memory Test(RMT)
 Rey Auditory Verbal Learning Test(RAVLT)
 Rey-Osterrieth複雑図形検査
 リバーミード行動記憶検査(RBMT-Ⅱ)
 物語再生
 Stroop Tests
 Test for Reception Grammar(TROG-Ⅱ)
 トークンテスト
 Trail Making Test
 語列挙検査
 The Visual Object and Space Perception Battery(VOSP)
 ウェクスラー成人知能検査(WAIS-RとWAIS-Ⅲ)
 ウェクスラー記憶検査(WMSとWMS-R)
 Weschsler Memory Scale-Ⅲ(WMS-Ⅲ)
 WAB失語症検査
 ウィスコンシンカード分類検査(WCST)
日本語版補遺
 ACE-R日本語版について
 ACE-R日本語版
 ACE-R日本語版の手引書
:牽引


icon icon 前頭葉機能不全その先の戦略 Rusk通院プログラムと神経心理ピラミッド発行年月2010年12月立神粧子/著
【内容】
全人的アプローチによる脳損傷リハビリプログラムの詳細が明らかに
高次脳機能障害の機能回復訓練プログラムであるニューヨーク大学の「Rusk研究所脳損傷通院プログラム」。全人的アプローチを旨とする本プログラムは世界的に著名だが、これまで訓練の詳細は不透明なままであった。本書はプログラムを実体験し、劇的に症状が改善した脳損傷者の家族による治療体験を余すことなく紹介している。脳損傷リハビリテーション医療に携わる全関係者必読の書。
【目次】
Yehuda Ben-Yishay博士の序
 Daniels=Zide博士からの親書
 監修者の序
 はじめに

第1章 Rusk脳損傷通院プログラムの概要
 1 背景
 2 通院プログラムの構成
 3 各セッション
第2章 神経心理ピラミッド
 1 神経心理ピラミッドと前頭葉機能不全
 2 前頭葉機能不全による欠損の定義
 3 前頭葉機能不全への対処
 4 機能欠損への補填戦略
 5 神経心理ピラミッドと治療的介入
第3章 体験から見えた通院プログラムの詳細
 1 オリエンテーション
 2 対人セッション
 3 認知訓練の実際
 4 コミュニティ(交流)・セッション
 5 自宅で行う訓練
 6 通院プログラムから実社会へ
第4章 心のケア
 1 個人カウンセリング
 2 家族セッション
第5章 全人的プログラムの到達点
 1 自己受容と自己同一性
 2 尊厳の確立
第6章 新しい人生
 1 価値観の転換
 2 山登りのためのツール
 3 時間の経過の中で

 参考資料

 和文索引
 欧文索引


索引


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SSTテクニカルマスター リーダーのためのトレーニングワークブック
2010年11月
【内容】
統合失調症のリハビリテーションとして導入されたSST(Social Skills Training)は、1994年から「入院生活技能訓練療法」として診療報酬にも組み込まれ、医療機関や社会復帰施設、作業所、さらには、司法・更正分野や学校教育現場など、さまざまな領域で効果的援助技法として浸透してきている。
本書は、SSTの基本訓練モデルをマスターし、ワークブック形式で、さらにそれを効果的に使うことを目指した一冊である。セッションを始める前に知っておくべきこと、アセスメントの重要性、ロールプレイの技法、宿題の効果的な実施方法、問題解決技能訓練の実践など、SSTを日々実践している方々が、もう一度初心に立ち戻り、やってきたことの意味を、図表、ワークシートを通して確認できるようになっている。
各分野のSSTリーダー、臨床心理士、精神科医、精神保健福祉士、看護師、作業療法士必携のハンドブック。
【目次】
序文 西園昌久/
1.SSTアセスメントのための行動分析入門 小山徹平/
2.ドライランをライブでどうアセスメントするか 舳松克代/
□コラム:アセスメントはどうしたらうまくなるのだろうー私の悪戦苦闘の日々 舳松克代/
3.ニーズに合った目標設定、動機づけを高めるセッションの導入 舳松克代・片柳光昭/
4.問題解決徹底理解&活用 小山徹平/□コラム:小山徹平/
5.般化を促す宿題設定 佐藤幸江/□コラム:SSTのリーダーの技能も過剰学習が重要! 佐藤幸江/□コラム
:週2回のセッションを体験して…… 佐藤幸江/
6.モジュールを正しく使うために 佐藤珠江/付録1/付録2/□コラム
:モジュールのリーダーを体験して 松浦彰久

索引


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高次脳機能障害の作業療法発行年月2010年06月
【内容】
高次脳機能障害とはなにか、高次脳機能障害に見舞われた人はどのような生活を生きているのか、その人のためにセラピストはなにができるか、臨床的事実と、幅広い文献考察に基づいてこれらの疑問に答える、学生と臨床家に、何度でも読み返してほしい1冊。
【目次】
編者の序
著者の序
序論
  1 高次脳機能障害と作業療法
   1・1 高次脳機能障害とは
    1・2 高次脳機能障害を扱う学術領域 
    1・3 高次脳機能障害リハビリテーションの歴史
    1・4 高次脳機能障害の作業療法
  2 高次脳機能障害がある人々
   2・1 高次脳機能障害の特殊性
    2・1・1 病像の不思議・不可解さ
    2・1・2 病像の個別性
    2・1・3 障害の多重性
    2・1・4 アウェアネスという問題
   2・2 高次脳機能障害をもたらす疾患
   2・3 脳血管障害における高次脳機能障害の発症率
  3 高次脳機能障害のリハビリテーション
   3・1 高次脳機能障害の回復の基盤
    3・1・1 損傷脳の機能回復
    3・1・2 健常脳の可塑性
    3・1・3 損傷後の脳の可塑性
   3・2 機能回復に影響を与える要因
   3・3 リハビリテーションとしてのアプローチ
   3・4 臨床実践の効果に関するコンセンサス
基礎知識篇
  4 注意の障害
   4・1 障害像 
   4・2 注意とはなにか
    4・2・1 注意とはなにか
    4・2・2 注意の構造
    4・2・3 注意の神経基盤
   4・3 注意障害の評価
    4・3・1 行動観察
    4・3・2 検査
    4・3・3 Test of Everyday Attention(TEA,日常生活注意テスト)
   4・4 治療的訓練
    4・4・1 注意の全般的訓練
    4・4・2 注意の要素の特異的訓練
    4・4・3 目標指向型注意訓練
   4・5 作業療法士の役割
  5 記憶の障害
   5・1 障害像
   5・2 記憶とはなにか
    5・2・1 記憶とはなにか
    5・2・2 記憶の種類
    5・2・3 記憶の神経基盤
    5・2・4 記憶障害のアウェアネス
   5・3 記憶障害の評価
    5・3・1 面接
    5・3・2 日常行動の調査
    5・3・3 検査
    5・3・4 アウェアネスの評価
   5・4 治療的訓練
    5・4・1 単純反復訓練の効果
    5・4・2 記憶スパンの拡張訓練
    5・4・3 記憶術の適用
    5・4・4 エラーレス学習
    5・4・5 外的記憶補助具の利用訓練
    5・4・6 スキル学習
   5・5 作業療法士の役割
  6 言語の障害
   6・1 失語症とは
   6・2 失語症の言語障害の特徴
    6・2・1 失語症の言語障害とその他の言語障害との区別
    6・2・2 失語症の言語症状
    6・2・3 失語症のタイプ
    6・2・4 失語症の神経基盤
    6・2・5 失語症者のアウェアネス
   6・3 回復過程
   6・4 失語症の評価
   6・5 失語症のリハビリテーション
    6・5・1 言語機能回復のための援助
    6・5・2 実用的コミュニケーション回復のための援助
    6・5・3 心理社会面への援助
   6・6 失語症者とのコミュニケーション
   6・7 失語症以外の言語の障害
   6・8 おわりに
  7 半側無視(一側性無視)
   7・1 障害像
   7・2 半側無視とはなにか
    7・2・1 半側無視とはなにか
    7・2・2 無視症候群
    7・2・3 半側無視の「空間」
    7・2・4 半側無視の諸要素
    7・2・5 半側無視の神経基盤
    7・2・6 患者のアウェアネス
   7・3 発生頻度と回復経過
   7・4 半側無視の評価
    7・4・1 留意すべきこと
    7・4・2 行動評価
    7・4・3 検査
    7・4・4 アウェアネスの評価
   7・5 治療的訓練
    7・5・1 左(右)を見ることの促し
    7・5・2 視覚的走査の訓練
    7・5・3 アウェアネスの促進
    7・5・4 視覚的手がかりを与えることの意味
    7・5・5 全般性注意の促進
    7・5・6 左手の使用 
    7・5・7 体性感覚/知覚の利用
    7・5・8 単眼遮蔽(単眼パッチング)および半視野遮蔽
    7・5・9 プリズム眼鏡
   7・6 作業療法士の役割
    7・6・1 無視軽減の基礎訓練と生活技能訓練
    7・6・2 患者にとっての他者の力
    7・6・3 再出発の支援
  8 視覚性認知の障害
   8・1 障害像
   8・2 視覚性認知の障害とはなにか
    8・2・1 視覚失認 
    8・2・2 視覚失認の臨床類型
    8・2・3 視覚失認の質的類型―「統覚型」と「連合型」
    8・2・4 その他の高次視覚性障害
    8・2・5 視覚性認知障害の神経基盤
    8・2・6 患者のアウェアネス
   8・3 回復経過
   8・4 視覚性認知の障害の評価
    8・4・1 留意すべきこと
    8・4・2 行動評価
    8・4・3 検査
    8・4・4 アウェアネスの評価
   8・5 治療的訓練
    8・5・1 単純反復訓練の効果
    8・5・2 フラッシュカード訓練およびMOR法
    8・5・3 要素的視覚障害への対処
    8・5・4 視覚的特徴への注意の喚起
    8・5・5 “手がかり”を使った認知学習
    8・5・6 代償的方法の導入―作業を可能にする工夫
   8・6 作業療法士の役割
  9 空間関係の認知と操作の障害
   9・1 障害像
   9・2 視空間性認知と操作の障害のいろいろ
    9・2・1 視空間性認知の障害
    9・2・2 構成失行(構成障害)
    9・2・3 心像の障害について
   9・3 視空間の認知と操作に関する評価
    9・3・1 留意すべきこと
    9・3・2 行動評価
    9・3・3 検査
    9・3・4 アウェアネスの評価
   9・4 治療的訓練
    9・4・1 視空間知覚の自然回復
    9・4・2 視空間性定位のための練習
    9・4・3 地誌的障害(道順障害)への対処
    9・4・4 構成障害が生み出す問題への対処
    9・4・5 心像の問題
    9・4・6 “関係”を表す言葉の理解の障害への対処
   9・5 作業療法士の役割
  10 読字・書字・計算の障害
   10・1 障害特徴
   10・1・1 読みの障害
    10・1・2 書くことの障害
    10・1・3 計算の障害
    10・1・4 計量障害について
   10・2 評価
    10・2・1 読む能力の評価
    10・2・2 書く能力の評価
    10・2・3 数処理および計算能力の評価
    10・2・4 計量器類の使用について
   10・3 治療的訓練
    10・3・1 読字障害の治療的訓練
    10・3・2 書字障害の治療的訓練
    10・3・3 数処理・計算障害の治療的訓練
    10・3・4 計量器使用の障害の治療的訓練
   10・4 作業療法士の役割
  11 身体意識の障害
   11・1 障害像
   11・2 身体意識の障害のいろいろ
    11・2・1 両側性(=非半身性)身体意識の障害
    11・2・2 半身性身体意識の障害
   11・3 身体意識の評価
    11・3・1 自己身体部位認知の評価
    11・3・2 半身無視の評価
    11・3・3 片麻痺病態失認の評価
    11・3・4 重症度分類
   11・4 治療的対応
    11・4・1 非半身性身体意識障害の場合
    11・4・2 半身性身体意識障害の場合
   11・5 作業療法士の役割
  12 運動/動作の高次障害
   12・1 失行症の“発見”
   12・2 運動/動作障害のいろいろ
    12・2・1 古典失行
    12・2・2 古典失行批判
    12・2・3 現代失行分類論
    12・2・4 失行症以外の高次運動障害
    12・2・5 失行患者のアウェアネス
   12・3 運動/動作の高次障害の評価
    12・3・1 留意すべきこと
    12・3・2 行動評価
    12・3・3 検査
    12・3・4 アウェアネスの評価
   12・4 治療的訓練
    12・4・1 症状経過
    12・4・2 治療的訓練の効果の検討
    12・4・3 指示様式の違いによる効果の検討
    12・4・4 失行症治療の事例研究と事例報告
    12・4・5 失行症以外の高次運動障害への対応(事例報告)
   12・5 作業療法士の役割
  13 遂行機能の障害
   13・1 障害像
   13・2 遂行機能障害とはなにか
    13・2・1 遂行機能とはなにか
    13・2・2 遂行機能の障害とはどのような現象なのか
    13・2・3 神経基盤
   13・3 遂行機能障害の評価
    13・3・1 留意すべきこと
    13・3・2 行動評価
    13・3・3 検査
    13・3・4 アウェアネスの評価
   13・4 治療的訓練と支援
    13・4・1 病気のインパクトの理解を助ける:患者と伴侶のための教育的アプローチ
    13・4・2 問題行動を減じるための行動療法
    13・4・3 行動促進の手がかりの提供
    13・4・4 “行動する前に考える”―自己教示法の適用
    13・4・5 構造化された訓練Ⅰ:問題解決訓練(PST)
    13・4・6 構造化された訓練Ⅱ:目標管理訓練Goal Management Training
    13・4・7 構造化された訓練Ⅲ:時間圧力管理法(TPM)
    13・4・8 外的補助具の利用
    13・4・9 生活の自立に向けた包括的支援
   13・5 作業療法士の役割
実践篇
  14 高次脳機能障害の作業療法
   14・1 高次脳機能障害の作業療法
   14・2 介入のプロセスおよびインフォームド・コンセント
   14・3 患者とセラピストの協業
  15 作業療法で行う高次脳機能評価
   15・1 評価のシナリオ
   15・2 初回面接
   15・3 生活現況をしらべる
   15・4 作業活動歴をしらべる
   15・5 “定番的”認知機能評価
    15・5・1 事前説明
    15・5・2 一般精神機能検査
    15・5・3 注意・作動記憶の検査
    15・5・4 記憶の検査
    15・5・5 認知・行為の初期評価
    15・5・6 遂行機能等の評価
    15・5・7 認知初期評価のまとめ
   15・6 “非定番的”認知機能評価について
  16 作業療法プログラムの立案
   16・1 その患者の障害と残存機能の特性を把握する
   16・2 高次脳機能障害とADL障害との関連を読み解く
   16・3 必要と可能性の両面から最初の目標を決める
   16・4 最適課題と最適学習法を考える
   16・5 達成度をはかる手段を織りこむ
   付.余暇活動支援のプログラムについて
  17 プログラムの実行
   
引用文献
むすびにかえて
索引


icon icon 〈認知〉行動療法から学ぶ精神科臨床ケースプレゼンテーションの技術
発行年月2010年9月飯倉康郎/著
【内容】
精神科臨床において,自らのケースをプレゼンテーションすることは,非常に有意義な訓練になります。なぜなら,問題の評価や介入方法,結果を「具体的」にまとめて説明することは,臨床技術の向上にもつながると考えられるからです。
この「具体的」にまとめるという手段は,(認知)行動療法の重要なコンセプトのひとつであり,この本の特徴でもあります。
 本書は「具体的」なケースプレゼンテーション法を「具体的」に記した,まさに(認知)行動療法の考え方を基にしたプレゼンテーション技術の解説書です。
 ケースプレゼンテーション初心者(研修医,精神科医,看護師,臨床心理士,作業療法士,ソーシャルワーカーなど……)向けに「具体的」でわかりやすく,ケースプレゼンテーション法を解説しています。
 第一部では「臨床現場におけるケースプレゼンテーション」や「学会などの公開の場でのケースプレゼンテーション」などケースプレゼンテーションの方法論が書かれています。また,第二部はケースプレゼンテーションの症例が例示されており,第三部では実際にケースプレゼンテーションを行うために必要なプロセスが説明されています。そして,第四部にはこの本に出てきた専門用語の解説も掲載されており,精神科領域初心者の方にも読みやすい本です。
【目次】
はじめに
第一部 ケースプレゼンテーションの基本
Ⅰ ケースプレゼンテーションの意義
臨床現場におけるケースプレゼンテーション
学会などの公開の場でのケースプレゼンテーション
Ⅱ ケースプレゼンテーションのテーマの選択
Ⅲ 行動療法のケースプレゼンテーションのまとめ方とスライド作成のポイント
Ⅳ 公開の場でのプレゼンテーションの留意点
第二部 ケースプレゼンテーションの実際
症例A:十分な条件が整わない入院環境における強迫性障害の行動療法
症例B:ADHDを伴うトゥレット障害患者の暴力行為への対応
症例C:アルコール多飲と強迫症状を伴う重症うつ病の治療経過
症例D:ADHDを合併している強迫性障害に対する行動療法
症例E:頻回の粗暴行為により,保護室入室を繰り返していた重度精神遅滞患者に対する「トークンエコノミー法」と「ディエスカレーション技術」の併用の試み
症例F:執拗な強迫症状を伴う統合失調症圏患者に対する薬物療法と行動療法の治療過程
症例G:強迫性障害の臨床における行動療法と薬物療法の“連動”―執拗な確認行為のため日常生活に著しく支障をきたしたOCD女性の治療経過
症例H:重症広場恐怖に対するリハビリテーション的アプローチの試み
第三部 Let’s try! ケースプレゼンテーションを作成してみましょう
Ⅰ 自分のケースプレゼンテーションを作成してみましょう
Ⅱ 〈参考例〉症例Iのケース
症例I:著しい被害妄想,不安,視野欠損などの問題をもつ認知症患者とその家族に対する重度認知症デイケアの関わり
第四部 第二部と第三部の症例に関連した専門用語の解説
あとがき

icon icon 高次脳機能障害者に対する医療・福祉連携モデルに関する研究白山靖彦/著
発行年月2010年9月
【内容】
国内屈指の高次脳機能障害者に対する医療・福祉連携モデル(三重(みえ)モデル)
を読み解く。
【目次】
刊行にあたり
第Ⅰ部 高次脳機能障害者に対する医療・福祉関連モデル―三重モデル―
 第1章 背景と意義
 第2章 高次脳機能障害のリハビリテーション
 第3章 三重モデル形成の要素
 第4章 帰結研究
 第5章 全体考察
第Ⅱ部 高次脳機能障害支援モデル事業のリアリティ―社会的立場からのアプローチ―
第Ⅲ部 高次脳機能障害支援ネットワーク
第Ⅳ部 高次脳機能障害者のソーシャルワーク
第Ⅴ部 高次脳機能障害者家族の介護負担
日本脳外傷友の会10周年記念誌 寄稿
あとがき
初出一覧
ー牽引


icon icon 軽度外傷性脳損傷のためのリハビリテーション・ワークブック 高次脳機能障害の回復にむけて
発行年月2010年9月
【内容】
本書は軽症脳外傷、脳震盪による高次機能障害や記憶障害に対する治療ワークブックである。この疾患に関する脳の解剖・機能をはじめとして記憶障害等のメカニズムについて最新の考えが述べられて症状改善に役立つエクササイズが多数含まれている。交通事故、転倒、スポーツなどの比較的軽度な頭頚部外傷後に頭痛、頸部痛、めまい、耳鳴り、集中力低下、記憶力低下、倦怠など多彩な症状が長期間持続する疾患を外傷後症候群というがこの疾患の病態は解明されておらず、治療法も確立していない。そのような高次脳機能症状の改善に役立つ1冊である。
【目次】
1章 軽度外傷性脳損傷とは
2章 脳の機能としくみ
3章 軽度外傷性脳損傷で、脳に何が起こるのか
4章 損傷の重さを測る
5章 リハビリテーションの目標を決める
6章 医療の手助けをかりる
7章 身体的側面への影響を知る
8章 感覚の変化を知る
9章 注意力を向上させる
10章 記憶機能を向上させる
11章 言語能力を回復させる
12章 視覚処理能力を回復させる
13章 うつへの対応
14章 不安への対応
ー牽引


icon icon 日々コウジ中 高次脳機能障害の夫と暮らす日常コミック発行年月2010年9月
【内容】
クモ膜下出血により、記憶障害、認知症、注意障害など様々な機能不全を抱えることとなったコウジさん。“高次脳機能障害”の夫との毎日を、妻の作者が描きます。

ある日突然、家族や友人が、「人が変わったように暴力をふるう」「誰かが促さないと何もしようとしない」「言われたことをすぐに忘れてしまう」----脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳血管障害、脳炎や交通事故などで脳を損傷したあと、さまざまな問題を引き起こす“高次脳機能障害”。一見して障害とわからない症状が多く、さらに本人の自覚も薄いため、高次脳機能障害は「隠れた障害」と言われています。本書は作者の夫がクモ膜下出血により高次脳機能障害となり、以来リハビリを続ける日々の生活を描きました。夫が巻き起こす数々の騒動も、家族の深い愛情と絶え間ない努力によって解決されていく感動コミックエッセイです。
【目次】
高次脳機能障害とは
1章 入院とリハビリ
2章 高次脳機能障害の症状
3章 家族の支え
4章 周りの理解
5章 次のステップ
6章 社会復帰
7章 あれから6年

索引

icon icon 高次脳機能を育てる発行年月2010年7月橋本圭司/著
【内容】
全国で50万人とも推定される高次脳機能障害者(2008年、東京都調査)は、超高齢化社会を迎え、更に増え続けることが予想される。
何をどのように対応し、いかに育んでいけばよいのかを医学的専門用語を使わずにわかりやすく解説する最適の書。
【目次】
第1章 リハビリには順番がある(高次脳機能とは正常と異常の区別 ほか)
第2章 高次脳機能の低い人(何事にも疲れやすいイライラする ほか)
第3章 低次脳機能を整える(呼吸・循環を整える意識・覚醒を整える ほか)
第4章 高次脳機能を伸ばす(耐久力をつける抑制力をつける ほか)

索引

icon icon Q&A脳外傷 高次脳機能障害を生きる人と家族のために発行年月2010年6月
【内容】
「脳外傷」「高次脳機能障害」とは何か? 家族や周囲の人はどのように支援すべきなのか? 本書は数ある解説書のなかでも、当事者・家族と援助者・専門家が協力して解説にあたっている点に特色がある。情報や知識を整理し、次のステップにつなげるための入門書。
【目次】
はじめに(東川悦子)
序章 脳外傷とともに
 1 一人の親として
 2 日本脳外傷友の会 一人はみんなのために、みんなは一人のために
 3 脳外傷をめぐる現状の課題と今後の展望
第1章 脳外傷とは何か
 Q1 脳外傷とは何ですか
 Q2 脳外傷を起こす原因と患者の世代はどのようになっていますか
 Q3 後遺症にはどのようなものがありますか
 Q4 高次脳機能障害とはどういうことですか
 Q5 てんかん発作との関係はありますか
第2章 医療と社会保障
 Q6 適切な病院はどのように探したらよいですか
 Q7 相談機関にはどのようなものがありますか
 Q8 高次脳機能障害者のケアマネジメントはどのように行われますか
 Q9 福祉制度では脳外傷による高次脳機能障害はどのように位置づけられていますか
 Q10 高次脳機能障害の法的認定と障害手帳の制度はどのようになっていますか
 Q11 利用できる福祉サービスにはどのようなものがありますか
 Q12 経済的な保障制度はどのようになっていますか
 Q13 高次脳機能障害は公的年金制度の対象になりますか
 Q14 脳外傷・高次脳機能障害に伴う医療保険はどのように処理されるのでしょうか
 Q15 遷延性意識障害者の社会的状況や支援制度について教えてください
 Q16 契約や財産管理がむずかしい本人を守ってくれる制度はありますか
第3章 リハビリ・家族
 Q17 リハビリテーションにはどのようなものがありますか
 Q18 家族でもできる高次脳機能障害の訓練方法を教えてください
 Q19 社会的行動障害にはどのように対応したらよいですか
 Q20 学校に復帰する場合の問題点は何ですか
 Q21 就労に際してどのような問題がありますか
 Q22 就労を支援するにはどんな方法がありますか。また、どのようなところに行けば支援が受けられますか
 Q23 地域生活に復帰するために必要なことは何ですか
第4章 世界の状況
 Q24 イギリスの脳外傷に対する取り組みはどのようになされていますか
 Q25 オーストラリアではどのような取り組みがありますか
 Q26 ニュージーランドでの脳外傷への取り組みはありますか
 Q27 スウェーデンでのパーソナルアシスタントとは何ですか
あとがき(小川喜道)
【巻末資料】
 参考図書
 日本脳外傷友の会 正会員団体一覧
 日本脳外傷友の会 準会員団体一覧
 日本脳外傷友の会関連団体が運営する作業所・デイサービス一覧
 高次脳機能障害支援普及事業支援拠点機関一覧
索引


icon icon

リハビリナース、PT、OT、STのための患者さんの行動から理解する高次脳機能障害 
なぜ、患者さんはこんな行動をとるの?どう対応するの?

発行年月2010年7月
【内容】
高次脳機能障害の「患者さんの実際の行動例とその対応」(ケーススタディ)をマンガを用いてわかりやすく解説。障害の総論、症状もまとめ、教科書としても使える。巻末には用語解説を設け、本文から用語解説を探せるジャンプ機能をつけた。高次脳機能障害のケア初心者のための一冊。
【目次】
◎はじめに
◎執筆者一覧
◆1章 高次脳機能障害とは
◆2章 なぜ、患者さんはこんな行動をとるの?どう対応するの?
●失認―相貌失認
・よく知っている人の顔がわからない
●半側空間無視
・よく人や物にぶつかる
●半側空間無視(+注意障害)
・左側の食器に手を付けていない
●失行 観念失行
・いつも使っている道具がうまく使えない
●失行 着衣失行
・衣服のボタンのかけ違いを修正できない
●失語症 運動性失語
・人の話は理解できるが、質問されても答えられない
●失語症 感覚性失語
・話す内容が意味をなさない
●記憶障害
・いつも物をどこに置いたかわからずに探し回っている
●記憶障害(+注意障害)
さっき言ったこと,言われたことを忘れる
●記憶障害(+地誌的障害)
・自宅のトイレの場所がわからず迷う,近所で迷う
●注意障害(+半側空間無視)
・周囲の外的刺激に反応し,なかなか食事ができない
●注意障害(+記憶障害)
・2つのことが同時にできない
●遂行機能障害
・何を最初にすればよいのか優先順位がつけられない
●社会的行動障害 易怒性
・すぐに怒ったり暴れたりする
●社会的行動障害 アパシー
・何事にも無関心で、やる気がない
◆3章 さまざまな高次脳機能障害の症状を理解しよう
●失認(1)
・視覚性失認、相貌失認、聴覚性失認、触覚性失認
●失認(2)
・半側空間無視
●失認(3)
・身体失認
●失認(4)
・病態失認
●失行(1)
・古典的失行 観念失行、観念運動失行、肢節運動失行
●失行(2)
・口腔顔面失行とその関連症状
●失行(3)
・着衣失行
●失行(4)
・構成失行
●失語症
●失読失書
●記憶障害
●注意障害
●遂行機能障害
●社会的行動障害
●半球間離断症候群(脳梁離断症候群)
◎用語解説
索引


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子どもたちの高次脳機能障害 理解と対応発行年月2010年7月
【内容】
治療の現場から、社会や学校に戻っていく高次脳機能障害の子どもたちの今と未来のためにできること-。
 こどもの時に高次脳機能障害を負いながらも医療や教育の現場で適切な支援や訓練を受けないまま大人になり、高次脳機能障害により自立(自律)した生活を送ることが困難となっている状況が、近年、指摘されている。
 いま、高次脳機能障害をもつ子どもへの対応が求められている。
 本書では、高次脳機能障害とは何か、発達段階にある子どもの高次脳機能障害は大人の高次脳機能障害とどう違うのか、社会面や学習面にどのような影響があるのか、高次脳機能障害による行動症状について具体的にどのように対応したらよいのか、医療職と教育者が復学のために連携してできることは何か、保護者とのかかわり方についてなど、理解の土台となる神経心理学的知識、教育心理学的知識、発達心理学的知識からわかりやすく解説しつつ、子どもたちの生活の中心の場である学校生活での対応について豊富な事例を紹介しつつ、具体的にまとめている。
 治療の現場から日常生活の場へと子どもたちを送り戻す立場である医師やリハ医、リハスタッフ、看護師といった医療職の方にとっては教育関係者や家族に子どもの高次脳機能障害を理解してもらうための手引書として、また医療の現場から引き継ぎ、その後の子どもたちの学業生活を支える教育者、特別支援教育コーディネーター、地域で支援を行う療育関係者にとっては、学校での具体的対応マニュアルとして、いずれの現場でも明日から役立つ本。
【目次】
監訳者の序

第 1 章 後天性脳損傷の観点からみた脳とその働き
   1-1   事例
   1-2   脳は「私」自身である
   1-3   脳の生理と働き
   1-4   後天性脳損傷とは
   1-5   脳が損傷を受けるとどうなるか
   1-6   後天性脳損傷によって誰が影響を受けるのか
   1-7   脳とその働き
第 2 章 後天性脳損傷を発達の観点から理解する
   2-1   脳損傷についての通説と誤解
   2-2   後天性脳損傷の原因
   2-3   外傷性脳損傷
   2-4   軽度,中等度,重度の損傷
   2-5   児童の特定の発達段階における損傷
   2-6   回復と長期的影響
第 3 章 後天性脳損傷に取り組むうえでの課題
   3-1   事例,教室での行動
   3-2   教室において期待される役割と行動
   3-3   教室における後天性脳損傷に伴う一般的課題
   3-4   後天性脳損傷に伴う認知的課題
   3-5   後天性脳損傷に伴う行動的・情動的課題
   3-6   後天性脳損傷に伴う身体的課題
   3-7   教室における課題に関するその他の留意点
第 4 章 学校環境の中で後天性脳損傷と向き合う
   4-1   事例
   4-2   通説と誤解
   4-3   学習障害と後天性脳損傷との違い
   4-4   適切な方略の決定
   4-5   方略の立案過程
   4-6   教育者向けの一般的方略
   4-7   認知障害
   4-8   認知的技能と方略
   4-9   行動障害と情動的障害
   4-10   行動と情動における技能と方略
   4-11   身体的障害
   4-12   一般的技能および方略
第 5 章 後天性脳損傷者に対応する一般的手法
   5-1   概要
   5-2   方向転換(リダイレクション)
   5-3   再構築(リストラクチャリング)
   5-4   「バック・ドア」(裏口)手法
   5-5   正の強化法(および分化強化または「生徒が何か良いことを
        しているところをとらえる」手法)
   5-6   積極的無視
   5-7   キューイング(合図出し)
   5-8   誘発要因を変更する
第 6 章 個別プログラムの立案と復学
   6-1   事例
   6-2   通説と誤解
   6-3   復学を成功させる要素
   6-4   個別教育計画(IEP)とその重要性
   6-5   個別教育計画(IEP)の作成方法
   6-6   移行について
第 7 章 評価および計画立案に向けてのチーム・アプローチ
   7-1   通説と誤解
   7-2   他の専門家との連携
   7-3   学校および教育委員会に配置されている人材
   7-4   他の関係のある専門家
   7-5   支援を求める際の留意点
   7-6   評価および計画立案に向けてのチーム・アプローチ
第 8 章 保護者の役割
   8-1   通説と誤解
   8-2   保護者の役割
   8-3   注意すべき言葉遣い
   8-4   保護者と話す際の一般的なヒント
   8-5   保護者と教師との定期的な連絡を維持する方略
第 9 章 付録
   9-1   略語一覧
   9-2   神経心理学的検査
   9-3   脳損傷チェック・テスト
   9-4   用語集
   9-5   参考文献
   9-6   索引
索引


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ふたたび楽しく生きていくためのメッセージ 高次脳機能障害の子どもをもつ家族との対話
発行年月2010年7月
【内容】
●元気だった子が、突然の病気やけがで脳に損傷を受け、重い後遺症に!
●家族の心の動き、医療、教育の姿を、子どもと家族の歩みを通して考える。いま注目される高次脳機能障害!
交通事故、インフルエンザ脳症……
あなたの子どもも障害児になるかもしれない。
でもリハビリ施設や専門病院はごく少数、福祉、教育体制もほとんど整備されていない現状と課題を明らかに。
●高次脳機能障害の子供を多く受け入れてきたリハビリ病院の医師と他職種チームの対応が、家族と子どもの楽しい生活を蘇らせた!
 初版から5年、取り上げた子どもたちのその後や進んできたリハビリ、教育の取り組みを増補!
【目次】
はじめに
第1章 脳障害を負って
1 突然倒れたナオ君
2 リハビリ始まると転院
3 元気な姿思い出し涙
4 動揺……寂しがる兄
5 実現した通学の夢
第2章 家族との対話
1 突然、障害を負ったナオ君と家族
 (1) 障害をもってしまったナオ君
 (2) 母親と担当看護師との交換ノートから
 (3) 読売新聞からの取材依頼を受けて
 (4) 発症後二年半が経過した時点でのナオ君の母親の思い
2 急性脳症で、高次脳機能障害をもったタイちゃん
 (1) タイちゃんの経過
 (2) 母親とメール交換でサポート
3 交通事故で脳外傷を負ったキヨ君
   ――アトムの会設立のきっかけ
 (1) 家族の心の安定が、子どものリハビリに大きく影響
 (2) 病棟での家族の会
 (3) 後天性脳損傷の子どもをもつ家族の会
   (アトムの会)の設立
 (4) 「癒される・情報発信・行動・変える」家族の会
第3章 障害の受容
    ―ふたたび楽しく生きていくための大きなステップ
1 障害受容の過程と支援
2 家族からのメッセージ(1)
  (1) 障害を受け入れられるようになった時期
  (2) 障害を受け入れられるようになったきっかけ
  (3) 相談できる人
  (4) 現在困っていること
  (5) 将来の方針
  (6) 家族が伝えたいその他のこと
3 家族からのメッセージ(2)
  (1) 日常生活について
  (2) 学校について
  (3) アトムの会について
  (4) 制度や支える仕組みについて
  (5) 自由記載
4 家族からのメッセージを受けて
第4章 後天性脳損傷に対するリハビリテーション

1 神奈川リハビリセンターの役割は?
  (1) 神奈川リハビリセンターの現況
  (2) 高次脳機脳障害の普及活動
  (3) 米国の小児脳外傷リハビリテーション
    プログラムについて
2 子どもの後天性脳損傷の主なものは?
  (1) 脳外傷
  (2) 脳炎・脳症
  (3) 脳血管障害
  (4) 脳腫瘍
3 障害の内容
4 後天性脳損傷に対するリハビリテーションの方法
  (1) リハビリテーションスタッフの役割
  (2) リハビリテーションの進め方
第5章 これからの課題
  (1) リハビリテーションの前に
  (2) 後天性脳損傷をもつ子どものリハビリテー
    ションを行うにあたって
  (3) 高次脳機能障害のリハビリテーション
  (4) 家族会のあり方
索引


icon icon 高次脳機能障害のリハビリテーション 実践的アプローチ発行年月2010年5月
【内容】
高次脳機能障害者へのリハビリテーション実践に最適の総合テキスト
高次脳機能障害のリハビリテーションの基礎知識から、すぐに実践できるアプローチ方法までを扱った総合テキスト。高次脳機能障害者の「日常生活」に焦点をあてるという初版のコンセプトはそのままに、高次脳機能障害の現状に即した形で充実させた。薬物療法の基礎知識や回復期リハビリテーション病棟でのチームアプローチ法など、関係職種にとって今後ますます必要とされる情報も新たに収載。
【目次】
1 高次脳機能障害を引き起こす疾患と主な症状
 1 高次脳機能障害に共通してみられる特徴
 2 高次脳機能障害者数,原因疾患と主な症状
 3 高次脳機能障害を引き起こす主な疾患
2 高次脳機能障害者の暮らしぶり
 1 日常生活の状況
 2 社会的・文化的活動
 3 職業
 4 経済状態
 5 日常生活上で困っていること
 6 まとめ
3 高次脳機能障害を疑うとき(見立ての手順)
 1 日常生活で高次脳機能障害を疑うとき
 2 まとめ
4 各障害の診断とリハビリテーション
 1 失語症
 2 注意障害
 3 記憶障害
 4 行動と感情の障害
 5 半側空間無視(半側身体失認を含む)
 6 遂行機能障害
 7 失行症
 8 地誌的障害
 9 失認症(視覚失認)
 10 障害の無自覚
   (参考)認知症
5 回復期リハビリテーション病棟におけるチームアプローチ
6 高次脳機能障害のリハビリテーションと薬物療法
 1 薬物療法の意義と問題点について
 2 各薬剤の特徴
 3 各症状への具体的対応
 4 薬物療法を含めた今後の展望
7 高次脳機能障害者の就労へのアプローチ
 1 就労支援におけるリハチームの役割分担
 2 就労支援に必要な診断・評価
 3 当事者・家族・職場スタッフへの障害の説明(カンファレンス)
 4 介入計画書の作成と契約
 5 職場スタッフへの指導(外来および職場訪問指導)
 6 外来でのフォロー
 7 事例紹介
 8 医療機関での就労援助結果
 9 おわりに
8 高次脳機能障害者を支える諸制度
 1 身体障害者手帳(失語症)
 2 精神障害者保健福祉手帳
 3 障害者自立支援法
 4 障害年金制度
 5 成年後見制度
9 関係諸機関
 1 高次脳機能障害支援普及事業拠点機関
 2 自治体相談窓口
 3 就労支援機関
 4 その他
10 参考文献/ビデオ・DVD/ホームページ
おわりに
索引

icon icon マンガ家が描いた失語症体験記 高次脳機能障害の世界発行年月2010年5月
【内容】
脳梗塞を発症し失語症になった漫画家が,発症からリハビリテーションまでをマンガで描いた.高次脳機能障害者の心情や,障害の内容が理解できるように展開されている.監修者により,医学的なコメント(本文欄外),参考資料(巻末)として,高次脳機能障害の基礎知識がまとめられている.

【目次】
第1章 はじめに
第2章 発症から入院・退院まで
第3章 リハビリの紹介
第4章 こころとからだの変化
第5章 SOSカード/できなくなったこと/苦手になったこと/楽しめなくなったこと/楽しんでいること/対人関係の変化/発症初期の夫婦
第6章 四コマ漫画
第7章 今に至るまでの心情

おわりに

牽引


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リハビリナース  3‐ 3発行年月2010年4月
【内容】
特集 看護のポイントをつかめ!よくわかる半側空間無視
【目次】
◆総論
・半側空間無視とは
国際医療福祉大学 鈴木 孝治
◆半側空間無視の評価
・観察でわかる半側空間無視
誠愛リハビリテーション病院 渕 雅子 ほか
・半側空間無視の評価
札幌医科大学附属病院 太田 久晶
◆回復期リハビリテーション病棟でのかかわりの実際
・半側空間無視患者の生活場面への介入のポイント
志村大宮病院 桑野 美鳥
・半側空間無視患者への対処の実際
志村大宮病院 高宮 一枝
《コラム》
・患者さんから学んだ半側空間無視 これから出会う患者さんのために
横浜市立脳血管医療センター/山形大学 早川 裕子
[特集2]リハビリナースの可能性を考える! リハビリナースのキャリアアップとは?
名桜大学 金城 利雄
◆脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 (日本看護協会主催) とは?
聖隷浜松病院 鈴木 千佳代
◆回復期リハビリテーション看護師認定コース (全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会主催) とは?
鵜飼リハビリテーション病院 横山 久代
◆米国のリハビリテーションナースの働き方
聖マリア学院大学 宮林 郁子
◆リハビリテーション看護の研究と教育への期待
山口大学 留畑 寿美江
■連載
● リハビリテーション看護とわたし「リハビリテーション看護のなかで見つけるもの」
三友堂リハビリセンター 川上 千之
● 千里の道も一歩から 経口摂取への道は口腔ケアからはじまる【9】 (最終回)
・「口腔ケアは摂食・嚥下リハビリテーションの第一歩」
藤田保健衛生大学七栗サナトリウム 藤井 航
● 建もの“改修”探訪 安全で快適で、実情に合った工事とは 【3】
・「古民家に住まう」
有限会社常総システム 安波 賢一
● イラストで学ぶ リハビリナースのための解剖学〈脳編〉【3】
・「脳血管の解剖学(静脈について)」
藤田保健衛生大学 肥田 岳彦
● カンファレンスなんてこわくない! 初心者のためのリハビリ用語解説
・「筋緊張」「歩容」
慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター 寺林 大史 ほか
● 月が瀬より リハビリ看護 折々の記
・「患者が話した! 立ち上がった!」
日本リハビリテーション看護学会 山本 三千代
● 家族のカルテ
・「意識障害が残る妻の自宅介護を希望した夫へのチームでのかかわり」
青磁野リハビリテーション病院 髙田 成子
● 編集部がおじゃまします 施設訪問
・洛和会音羽病院 回復期リハビリテーション病棟
● 場面別 トランスファーのワザ~こんなとき、あなたならどうする!?~ 【2】
・「『車椅子を治療器具に変える毛布の活用』の場合」
藤田保健衛生大学 冨田 昌夫 ほか
● 患者さんをやる気にするかかわり、やる気をなくすかかわり【3】
・「やる気になった患者(2) 障害前から精神的に不安定な状態にある患者へのかかわり」
国立障害者リハビリテーションセンター病院 百々 幸子
● Let's チャレンジ クイズ ザ リハビリナース
名桜大学 金城 利雄
● Care Study
・「転倒予防教室における運動の工夫と効果 より効果的で充実した教室の開催を目指して」
麻生リハビリ総合病院 渡辺 恭子 ほか
● Report「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第 15 回研究大会 in 静岡三島」
■その他
●リフレッシュルーム
●いつも笑顔のわたしでいたい 東洋医学からのワンポイントレッスン
●わたしのイチオシ おすすめの 1 冊
●いますぐ行きたい わくわく旅ガイド
●News Clip
●information
●今月の本
●投稿・執筆規定
●バックナンバーのご案内
牽引


icon icon 急性期から取り組む高次脳機能障害リハビリテーション QOL向上のために今すぐできる日常生活援助
【内容】
高次脳機能障害が生じた場合、その患者の退院後の生活を、急性期病棟のスタッフもある程度理解し、患者・家族のケアにあたることが必要である。日常生活援助に焦点を当て、1章では高次脳機能障害の各障害の症状、検査、主な疾患を、2章では各障害のリハビリテーションを解説する。
【目次】
◎ 序文
◆ 1章 高次脳機能障害の理解
■1 診断基準
■2 症例から理解する各障害の症状
■3 神経心理学的検査
■4 画像病理診断
■5 原因となる疾患
◆2章 リハビリテーション 日常生活援助へのアプローチ
■1 失語
■2 失行
■3 失読・失書
■4 失認
■5 注意障害
■6 半側空間無視
■7 記憶障害
■8 情動・社会行動障害
◎ Column 患者さんの声
◎ 索引
◎ 執筆者一覧
◎ 編者紹介
索引

icon icon 失われた空間神経心理学コレクション
【内容】
脳機能障害による空間障害や無視のメカニズムを探る
脳機能の障害によって半側の空間が見えなくなる半側空間の無視は、患者、家族にとっても大きな問題である。このような空間障害や無視はどのようなメカニズムにおいて起こるのか。その機序を豊富な症例をもつ著者がわかりやすく解説する「脳の不思議」。左右大脳機能に関する身近な症例から、ヒトの空間認知とその障害全般を知るための格好の書。
【目次】
第1章 半側空間無視の世界
 A.空間とつきあう
 B.右を向いている患者
 C.左側が見えないのか?
 D.「半側」とは?
 E.「もの」の認知-半分に見えることは決してない
 F.見ているつもり
 G.珍しくない症状-病巣の多様性
第2章 半分だけ描いてできたと思う不思議
 A.半分の花
 B.時計の絵
 C.立方体-箱の絵
 D.絵を描く半側空間無視患者
 E.字は書けるが
第3章 真ん中が見つからない-線分二等分の難しさ-
 A.左端の確認をしない線分二等分
 B.左端確認後の線分二等分
 C.真ん中に見える!
第4章 「もの」が見つからない
 A.左側の見落とし
第5章 失われた空間を取り戻す
 A.外から働きかけ意識的に左を向いてもらう
 B.改善とはなにか?
 C.半側空間無視の妙薬はないか
 D.失われた空間があっても,「生活空間」を取り戻そう
索引

icon icon 急性期から取り組む 高次脳機能障害リハビリテーション QOL向上のために今すぐできる日常生活援助
発行年月2010年3月中旬
【内容】
高次脳機能障害が生じた場合、その患者の退院後の生活を、急性期病棟のスタッフもある程度理解し、患者・家族のケアにあたることが必要である。日常生活援助に焦点を当て、1章では高次脳機能障害の各障害の症状、検査、主な疾患を、2章では各障害のリハビリテーションを解説する。
索引


icon icon 認知リハビリテーション VOL.14NO.1(2009)発行年月2009年11月

icon icon 教材による認知リハビリテーション発行年月2009年11月
【内容】
1.高次機能障害とは
2.記憶の障害
3.注意の障害
4.遂行機能障害
5.社会的行動障害
6.コミュニケーションの障害
索引

icon icon 高次脳機能障害のグループ訓練発行年月2009年10月
【内容】
集団の中でさまざまな活動を行うグループ訓練は、参加者に安らぎや居場所を提供する、他者との相互作用(共感、他者および自己受容、普遍化、現実検討、競合、一人では得られない気づき)を引き起こす,生活のリズムを整えながら対人交流を改善させる、物事に取り組む意欲,集中力、持続力を引き出す、といった効果があることがいわれており、記憶障害、注意障害,遂行機能障害,社会的行動障害などへの直接的訓練として、また高次脳機能障害に伴うコミュニケーション障害の治療訓練として、個別療法と合わせて、集団を用いることの治療効果は大きい。
本書では、集団による治療効果を最大限に用いながら、回復に合わせて経時的に,段階的に治療標的を変えていく効果的な訓練(第一段階は発症から早い時期に行う領域特異的な機能への直接的訓練、第二段階は異なるモジュールへの認知的プロセス訓練、第三段階は代償手段を活用する代償訓練、第四段階は適応行動を増加させる、不適応行動を予防し減少させる訓練)の実践について,方法論から訓練の実際までを、わかりやすく、具体的に紹介している。
また認知行動療法的アプローチ、解決志向的アプローチ、精神療法的アプローチを紹介しながら,障害の認知とともに起こりやすい抑うつ状態や無意欲に対するグループカウンセリング、障害理解や介護による精神的疲労へのケアを目的とした家族教室までも網羅されているのも特徴である。
明日からの臨床の現場で活かしていただくために、高次脳機能障害に関わるOT,ST,心理士,看護スタッフの方に、また「グループ訓練をやってみたい」と思っている初心者の方にも、ぜひお勧めしたい1冊である。
【目次】
第1章 治療を目的としたグループ訓練
1. 脳機能回復の直接的訓練としての注意・記憶障害のグループ訓練
2. 前頭葉障害への思考シミュレーション訓練病態認識改善の試み(馬屋原 誠司)
3. 行動障害者の適応のための通院グループ訓練 (殿村 暁)
4. 軽度脳外傷者の自己認識訓練(長野 友里)
5. 復学のためのグループ訓練(四ノ宮 美恵子)
6. 就労・復職をめざす人たちのための集団訓練 (太田 令子)
第2章 精神的ケアを目的としたグループカウンセリング
1. 心理的ケアをめざしたグループカウンセリング(上田 幸彦)
2. 家族のための心理教育(山舘 圭子)
3. いきがいについてのグループカウンセリング -グループロゴセラピーによる人生の意味目的意識の醸成- (吉田 香里)
第3章 理解を目的とした家族教室
1. 前頭葉障害者の家族教室 (中島 恵子)
索引

icon icon 壊れた脳 生存する知山田 規畝子発行年月2009年11月
【内容】
三度の脳出血により高次脳機能障害者となった一人の女性医師が、心身をおそう数々の出来事に戸惑いながらもつぶさに観察し、「見えない障害」を世に知らせることを人生の新たな仕事として発見していった感動の記録。

iconicon icon 高次脳機能リハビリテーション看護橋本圭司/著 鞆総淳子/著 
【目次】
第1章 高次脳機能を理解する
第2章 高次脳機能障害の看護
第3章 高次脳機能障害への看護アプローチの実際
第4章 日常生活における高次脳機能障害の症状
第5章 日常生活における高次脳機能障害への対応の基本
索引

icon icon 1人でもできるリハビリテーション 脳卒中・脳損傷・高次脳機能障害からの回復橋本圭司/著2009年09
【内容】
こころとからだのリハビリを病院から退院したあとも、自宅で続けるためのイラストガイド。
【目次】
第1章 リハビリテーションの心得(リハビリテーションとは何か
病院で行われるリハビリテーション ほか)
第2章 自分でできるようにするために(適切な診断を受ける
ストレスのない環境を整える ほか)
第3章 からだのリハビリテーション(効果が上がる方法
気をつけたいこと ほか)
第4章 こころのリハビリテーション(こころとは何か
効果が上がる方法 ほか)
索引

iconicon icon 認知機能回復のための訓練指導マニュアル 高次脳機能障害者を支援する2009年08月
【内容】
高次脳機能障害の訓練集。CD-Rで自由にプリントできる教材付き。課題選択のモデルパターンや、改善能力目的別のチャートを利用すれば、効率良く、体系立った訓練がだれにも可能となる。手探りで高次脳機能障害のリハビリテーションを手がけているSTや看護師でも、均一で質の高い効果的な訓練が行える。高次脳機能障害訓練モデル施設の編集で、待望の一冊。
【目次】
■I 解説編
第1章 高次脳機能障害
第2章 認知訓練の基本的な考え方
第3章 認知訓練課題の効果
第4章 インタラクティブリハビリテーション
■II 課題マニュアル編
第1章 本書を用いた認知訓練の実施方法
第2章 実践!課題の選択と実施方法
◆課題集CD-ROMの使い方
<付録:プリントして使える225課題収録CD-R>
索引

icon icon 交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務2009年07月
【内容】
交通事故における損害賠償実務において、
今までにない新しい後遺障害である「高次脳機能障害」が問題となっています。
高次脳機能障害とは、医療技術の進歩によって、
以前は治癒しなかった脳損傷の治癒が可能となったことに伴い認知されてきた後遺障害類型を言います。高次脳機能障害は新しい後遺障害であるがゆえに文献が少なく、
実務家が事件に対応する際に混乱がみられます。
本書は、高次脳機能障害に関する初歩的な解説を行った上で、
集積されつつある裁判例についての分類・分析を加えた実用書です。
特に、後遺障害等級認定や労働能力喪失率、
介護費用等の認定に紛争の論点が集約されており、
これらの問題を詳説し、紛争の早期解決、交通事故被害者の早期救済に寄与します。
高次脳障害について、脳や神経の仕組みといった初歩的なところから、
図表を用いながらわかりやすく解説し、
実際の医療現場で使用されている知能検査・テストの内容や診断基準も掲載しています。
さらに判断の難しい後遺障害等級認定や労働能力喪失率の認定、
損害額(介護費用)の算定、素因減額等について、
多数の裁判例を分類し、詳細に研究・分析しています。
【目次】
1 高次脳機能障害とは
2 高次脳機能障害と後遺障害等級認定
3 高次脳機能障害における労働能力喪失率
4 高次脳機能障害における損害額の算定
5 素因減額
索引

icon icon 認知機能回復のための訓練指導マニュアル2009年07月25日
【内容】
高次脳機能障害の訓練集。CD-Rで自由にプリントできる教材付き。課題選択のモデルパターンや、改善能力目的別のチャートを利用すれば、効率良く、体系立った訓練がだれにも可能となる。手探りで高次脳機能障害のリハビリテーションを手がけているSTや看護師でも、均一で質の高い効果的な訓練が行える。高次脳機能障害訓練モデル施設の編集で、待望の一冊。

icon 脳解剖から学べる高次脳機能障害リハビリテーション入門2009年06月
【内容】
脳解剖,画像所見,イラスト満載.評価から実際のリハビリの実際まで,高次脳機能障害,および脳血管障害による多種多様な症状への介入方法をわかりやすく解説した入門書.
【目次】
第1章 脳について学ぶ・理解する
第2章 高次脳機能障害の診断と評価手順
第3章 画像診断で何を見るか
第4章 リハビリテーション治療の実際

iconicon わかりやすい小児の高次脳機能障害対応マニュアル2009年06月
【内容】
小児のリハビリについて長い実績を有する著者達が小児の高次脳機能障害についてわかりやすく具体的実践的な視点からをまとめた1冊。障害の解説から家族のケア・復学・授業の工夫などまで幅広い内容を取り上げた。医師やリハ関係者だけでなく、教員や患者家族にも読みやすい内容。
【目次】
第1章 高次脳機能障害とはどのようなものですか
第2章 何が原因で高次脳機能障害がおこるのですか
第3章 高次脳機能障害にはどのように対応するのですか
第4章 それぞれの障害へは,具体的にどう対応すべきですか

icon 高次脳機能障害の症候辞典2009年06月
【内容】
●この症候辞典の主な特徴
●神経心理関係疾患に注目が高まるなか,医療現場では高次脳機能障害は「症候が多彩でわからない」とか「診断に迷う」とのスタッフの声も多く,今こそ正しい高次脳機能障害の診断力が求められている.
●本書は,高次脳機能障害者に関わる医師・リハスタッフ,看護師,薬剤師など様々な分野や立場の医療者のために,知っておきたい約200余りの症候をわかりやすく,簡便で,白衣のポケットに入れて,いつでも引くことが可能なように,コンパクトにまとめたものである.
●注目されている用語を含め,その症候項目に関連する参照項目なども掲載し,全文を読み通すことで,高次脳機能障害の症候の全貌が理解できるようにも考慮してある.
【序文】
この本は,「辞典」という形式で刊行します.時々意味のわからない用語を引くために役立つように,様々な工夫をして造りました.しかし,できれば全文を読み通す,という積極的な読者の姿勢をもっと期待したいと思います.そうすれば,高次脳機能障害の症候の全貌が理解できるようにも考慮してあります.
 私たちはこの本を,医師,リハスタッフ,看護師,薬剤師,など様々な分野や立場の医療者のために書きました.特に重視したのは,高次脳機能障害の患者さんに直接関わる神経内科医とリハビリテーション分野の専門家です.
 今でこそ「高次脳機能障害」という用語は,たびたび新聞紙上に現れるようになり,一般的になりつつあります.しかし,私たちがこの領域に最初に関わったおよそ25年前には医師のなかでも正確にこの用語の意味を述べることのできる人はほとんどいなかったと思います.最も大きな理由は,高次脳機能障害の症候を理解することの難しさにあったのです.たとえば,「観念運動性失行」という用語を初めて聞いた人の誰が,上肢のパントマイム動作や模倣障害を示す症候の患者さんを思い浮かべることができたでしょうか.
 困ったことにその状況は,現在でも相変わらず続いています.そのような状況で,高次脳機能障害の患者さんに関わる医療スタッフにとっては,わかりやすく,簡便で,白衣のポケットにも入れることができて,いつでも引くことの可能な辞書が必要なのです.
 発行までには多くの方々の協力を得ましたが,特に医歯薬出版の関係者にはお世話になりました.この場を借りて感謝の意を示したいと思います.
 本書が,いつでも多くの方々の身近にあって,大いに活用されることを強く願っています.
 2009年(平成21年)4月
 河村 満
 高橋伸佳
索 引

icon icon 高次脳機能障害精神医学・心理学的対応ポケットマニュアル先崎章/著2009年06月
【内容】
●高次脳機能障害の様相は様々であり,医療・相談・支援・福祉の各機関の現場で,関連スタッフが試行錯誤をしながら対応しているのが実情と思われる.
●本書は,関連スタッフへ向けて,高次脳機能障害の診断・治療・社会復帰への支援を行ってきた筆者が,その臨床経験をもとに,精神医学・心理学的アプローチを切り口としてまとめたものである.多彩な症例を取り入れ,具体的に展開している.
1 昨今話題になっている高次脳機能障害とは
2 神経心理学的障害と精神症状(脳障害でみられた各種障害をもとに)
3 統合失調症との相違
4 情動障害への対応
5 うつと発動性低下、不安障害への対応(脳外傷の場合を中心に)
6 生活支援のための認知リハビリテーションと心理療法
7 専門外来を効率的にどう運営するか
8 就労支援に向けて
9 診断書作成—精神障害者保健福祉手帳用診断書、年金診断書(精神の障害用)を中心に

icon icon 理解できる高次脳機能障害中島恵子/著2009年04月
【内容】
近年の脳科学分野の著しい進歩により、脳卒中や脳外傷といった脳損傷後に起こる高次脳機能障害の病態・症状の詳細が知られつつあり、また対応や就労支援などについての動きが活発になってきています。
高次脳機能障害は目に見えない“脳の機能”の障害なため、「脳機能」に関する医学的理解がなければ高次脳機能障害への本質的な理解は難しいといえます。医学的な本質的理解がなければ、効果のあるリハビリ(対応法)を病院外来や生活の場で行うこともできません。ところがこの医学的理解が非常に難しいのが高次脳機能障害の特徴といえます。その難しいところを、イラストや理解しやすい文章構成で、ひたすらにわかりやすく書いたのが本書です。
高次脳機能障害の理解と対応には、
 ①なぜ、高次脳機能障害が起こるのかを理解する(高次脳機能を司る“脳機能”に関する医学的知識の理解)
 ②高次脳機能障害により起こる症状を理解する(実際に日常で起きている症状を“脳機能”の関係から理解する)
 ③効果的な高次脳機能障害へのリハビリ法(対応法)を知る
 (起きている症状に対する効果的なリハビリ法を脳機能から考え、リハや生活の場で実践する)
の3つが必要といえます。本書はこの3つについてわかりやすく解説しています。
高次脳機能障害は人によって異なり、多様です。医師、看護師やリハスタッフ等の医療職の方や家族や友達、教育者といった当事者の“周りの方”が障害を持つ個人個人と向き合い、「彼(彼女)の場合は、脳のどのような機能が障害されているから、このような症状が起きているだろう?」「脳のこの機能の障害が原因で起きている症状であるならば、どのような対応により良くなるだろう?」と、病院や日常の場で当事者の方とともに考えていくことが、高次脳機能障害のリハビリテーションに一番欠かせないことといえるでしょう。
本書がこのような相互理解と対応のための共通言語となれば幸いです。
【目次】
第 1 章 あなたのまわりにこんな人はいませんか?
 ―脳卒中,脳外傷,脳症,脳炎等の後に見られるいくつかの脳障害の例
第 2 章 なぜ高次脳機能障害になるの?
第 3 章 高次脳機能障害にはどんな障害があるの?
第 4 章 脳の働きと,障害として現れる症状
第 5 章 脳の障害をもっとよく知るためのQ&A

icon icon 高次脳機能を鍛える橋本圭司/著2008年06月
【目次】
高次脳機能障害を理解する
高次脳機能障害の診断を理解する
脳機能循環を理解する
神経心理循環を理解する
リハビリテーションの原則
「耐久力」を鍛える
「抑制力」を鍛える
「意欲・発動性」を鍛える
「注意・集中力」を鍛える
「情報獲得力」を鍛える
「記憶力」を鍛える
「遂行機能」を鍛える
自分に気づく
認知訓練(オレンジクラブでの実践)
家族指導
明日に向かって

icon icon 高次脳機能障害学2009年03月
【内容】
高次脳機能障害は,運動麻痺や感覚・知覚障害によらない言語,動作,認知,記憶などの障害であり,脳病変によって生じる.失語症も高次脳機能障害のひとつであるが,失語症は本シリーズでは別に1冊をなしているので,本書では失語症を除く障害を取り上げている.
 高次脳機能障害には,失認,視空間障害,失行,記憶障害,前頭葉症状など多様な障害があり,いずれもが患者の日常生活に多大な影響を及ぼす.ところが,高次脳機能障害は「目に見えない障害」であるため家族や周囲の方々に理解されにくく,専門的対応が遅れてしまうことが多い.言語聴覚士はわが国で早期から高次脳機能障害に専門的に対応し,臨床のみならず研究に取り組んできた職種のひとつである.
 高次脳機能障害の臨床の第一歩は,それぞれの障害を評価・診断し,障害構造と発現メカニズムについて検討することである.本書では,高次脳機能障害の病態と発現メカニズムおよび評価・診断法にかなりのページを割り当て,基本概念から最先端の理論・技法までくわしく解説した.また,障害像と評価・診断・治療のプロセスがイメージしやすいように,各障害について事例を豊富に提示しわかりやすく解説した.
 治療とリハビリテーションについては,現在,さまざまな観点からのアプローチが試みられているが,まだ仮説の段階にあり,今後,科学的検証を必要とするものが少なくない.本書では,基本概念と理論的枠組みをていねいに解説し,各種の治療理論と技法については現在の臨床で用いられている主要なものを取り上げた.これらの中には,適用や効果について科学的検証が急がれるものも含まれているが,いずれも最前線の臨床現場で創出されたものであり,今後の臨床および研究の手がかりを十分に与えてくれるであろう.
 本書は,言語聴覚士を志す学生のテキストとなることを念頭において著されており,内容は基本的知識から最先端の情報までを含んでいる.本書は初学者のほか,専門分野の新しい知識を得たいと願っている言語聴覚士,関連職種,近接領域の学生や研究者にも役立つことと思われる.執筆者は,高次脳機能障害に関する研究や臨床に第一線で取り組んでこられた医師,言語聴覚士,近接領域の研究者であり,本書にはこれらの方々の長期にわたる臨床経験に裏打ちされた深い洞察と臨床上のヒントが随所に散りばめられている.本書をお読みになれば,高次脳機能障害の臨床と研究,特に治療とリハビリテーションの地平が広がりつつあることを実感していただけるであろう.
 最後に,貴重な事例を提示してご執筆いただいた方々に心から感謝申し上げたい.同時に,刊行に関し,ご尽力いただいた医学書院編集部に深謝申しあげる.
【目次】
第1章 総論
第2章 視覚認知の障害
第3章 視空間障害
第4章 聴覚認知の障害
第5章 触覚認知の障害
第6章 身体意識・病態認知の障害
第7章 行為の障害
第8章 記憶の障害
第9章 前頭葉と高次脳機能障害
第10章 失算
第11章 脳梁離断症状
第12章 認知症
第13章 脳外傷
第14章 高次脳機能障害の評価
第15章 認知リハビリテーション

iconicon icon 高次脳機能障害者の世界 私の思うリハビリや暮らしのこと山田規畝子/著2009年01月
【内容】
テレビドラマにもなったベストセラー『壊れた脳 生存する知』の著者,山田規畝子による,前著『それでも脳は学習する』に続く第3弾.全国のセラピストから寄せられた質問に応える形で,リハビリや暮らし方の工夫に絞って執筆したエッセイ.
障害の説明から病院や退院後のリハビリの流れを,自分の体験をもとに一貫した流れで書いていますので,障害をもつご本人は言うに及ばず,医療スタッフや家族,介護関係の人々にも具体的な知識を提供してくれます.また付録には高次脳機能障害についてのわかりやすい解説をつけました(山鳥 重・著).「毎日の暮らしがリハビリ」という山田規畝子の生きる姿勢が障害の回復にいかに役立つかが神経心理学的な立場から執筆されていますので,専門的な知識としても多くの関係者に役立ちます.
【目次】
*高次脳機能障害者になるということはどういうことですか?
*山田さんの脳はどのように壊れているのですか?
*障害について,ご本人にどうやって説明すればわかりやすいですか?
*障害をもって以来,脳の研究成果について興味をもたれているそうですが,日頃,どのようなことを通して勉強されていますか? 医療の専門家でなくとも,障害をもったご本人や家族が脳について科学的な知識を得ることは必要ですか?
*ピアカウンセリングをされるようになった経緯を教えて下さい.
*本人にとってリハビリは長く病院でやるよりも,早いうちに自宅に帰って,慣れた環境で生活していくほうがいいものなのでしょうか? 医療制度の中でリハビリ日数が制限されていく状況のもとで効果的なリハビリをどうやって行っていくべきかと考えています.
*山田さんご自身は医師であり,リハビリにも医師として関わったご経験があります.もしご自身が高次脳機能障害のリハビリに関わるとすれば,どのような方法で取り組もうと思いますか?
*ご著書の中で「毎日の生活がリハビリ」と書かれていますが,その意味について聞かせて下さい.
*高次脳機能障害をもった人で,感情のコントロールがむずかしくてすぐにカッとなってしまう方が多いのではないかと思います.そんな時,接し方次第でうまく対処できる方法はないかとよく思うのですが.
*「うつ」が高じて自殺を図る人がいるということはリハビリ関係者の間でも知られています.それを回避するために何が必要と考えますか?
*日頃,常用されている薬物について教えて下さい.特に抗てんかん薬について,その作用は実際にはどのようなものか教えてほしいのですが.
*抗てんかん薬の副作用について教えて下さい.
*抗てんかん薬の他に常用している薬はありますか? あるとすればそれは障害によって生じる問題に対処するためのものですか?
*食べることで困っていること,工夫していることはなんでしょうか?
*トイレで困っていること,工夫していることを教えて下さい.
*睡眠で困っていることはありますか?
*半側無視とは,実際にはどのような体験なのでしょうか? リハビリで無視側に注意を向けるための課題を行いますが,それは無視の軽減に役立っているのでしょうか?
*高次脳機能障害の症状の一つとして「記憶障害」があります.山田さんの場合,記憶全般が障害されているのか,それともその中でもこの記憶が使いにくいというものがあるのでしょうか?
*忘れやすいという自覚がある方の場合でも,メモのような代償手段をうまく使えない方がいらっしゃいます.なにかいいサポートはできないでしょうか?
*記憶障害は,暮らしていく中で改善していくものなのでしょうか?
*記憶の練習法のようなものはありますか?
*「前子ちゃん」とはどのようなものなのでしょうか?
*「前子ちゃん」の働きはリハビリでも大事なツールになると思いますか?
*暮らしのうえでされている工夫などについて教えて下さい.
*医師を続けることを断念された経緯について教えて下さい.
*障害をもっての子育てではどのような工夫をされていますか?
*ご近所の人々など,家族以外の人々との付き合い方で工夫されていることはありますか?
*道路や交通機関,病院,買い物や娯楽施設など,山田さんが活動される範囲の中でのバリアフリー環境について,高次脳機能障害をもつ方の視点からどのように感じますか?
*障害をもって生きるということに悲観的になったことはありますか? 前向きに生きていこうと思われたきっかけのようなことはありますか?
「解説」高次脳機能障害とともにいかに生きるか
 ---神経心理学の立場から(山鳥 重

iconicon icon 「精神疾患における認知機能障害の矯正法」臨床家マニュアル2008年12月
【内容】
NEAR(Neuropsychological educational approach to cognitive remediation)は、精神疾患における認知機能の改善を目指して開発された認知矯正の手法である。本書では、様々なケースや具体的な場面が多く取り上げられ、理論の実践方法や、幅広い精神科臨床に役立つコツがふんだんに取り入れられている。
【目次】
はじめに
認知矯正療法の原則
認知矯正プログラムのセットアップ
患者の紹介を受けて行うべき作業
インテークと評価
治療計画
具体的な認知機能障害の治療方略
適切なソフトウェアの選択
治療の各段階について
プログラムの評価
症例提示
課題へのアプローチの仕方に関する解析
転帰研究:NEARは有効か?

icon SSTを生かした作業療法の展開 認知行動障害へのアプローチ2008年12月






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